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佐賀・長崎の公立中、第3日曜日は部活「一斉休養日」 練習は量より質

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佐賀・長崎の公立中、第3日曜日は部活「一斉休養日」 練習は量より質

 部活動の過熱化や教員の働きすぎが問題となる中、佐賀、長崎両県は、毎月第3日曜日を公立中学校の部活動の「一斉休養日」に指定し、独自の取り組みを始めた。スポーツ庁の検討会議は今月に入り、中学校の運動部を「週2日以上、休養日」とするガイドラインの骨子案を示したが、定着するかが課題だ。専門家によると県全体で一斉に休む日を決めるのは異例だ。

 熱心な保護者や指導者の間には、部活動での練習不足に懸念もある。それでも、佐賀県教育委員会は「休みながら競技力を上げた事例もある。皆で休めば公平性も保たれる」と強調する。

 長崎県教委も、時間的にも余裕を作ることでけがも予防でき、「結果的には教員の負担減にもつながる」と説明する。

 いずれも運動部に限らず、文化部も対象となる。

 スポーツ庁のガイドラインに関し、佐賀、長崎両県教委は今後、対応を検討する。ただ、佐賀県の関係者は「いきなり2日は休め、というのは厳しいだろう」と漏らす。

 佐賀県はこれまでも全ての公立中学校で週に1日は休養を確保してきたが、平日に設定されることも多かった。

 そこで、県中学校体育連盟やPTAなどの理解を得た上で、昨年11月からは、公立の中学校と特別支援学校で第3日曜での一斉休養を導入すると、市町教委に通知を出した。

 通知内容は基本的には守られている。教諭からも「休みができて、良かった」という声も寄せられる。

 長崎県教委では、以前から高校も含む公立校に第3日曜を休みとするよう配慮を求めてきたが、守られてはこなかった。

 このため、昨年8月末、改めて通知した。他に、独自に中学校では週2日以上の休養も求めている。

 文部科学省の平成28年度教員勤務実態調査(速報値)によると、公立中学の教諭が土・日曜に校内で部活動に関わる時間は2時間10分。18年度よりも倍増し、多忙を極める。

 部活動の在り方を研究しようと昨年、設立された日本部活動学会の会長を務める学習院大の長沼豊教授(教科外教育)は「両県の施策は珍しくて面白いが、抜け駆けすれば、一気に崩れる。練習の量より質へと意識を変える必要もある」と指摘した。