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相鉄グループ100周年、社員作成のジオラマを横浜高島屋で公開

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相鉄グループ100周年、社員作成のジオラマを横浜高島屋で公開

 横浜から海老名、湘南台を結び、県民の足として重要な役割を果たしている相模鉄道を中心とした相鉄グループが創立100周年を迎えた。相鉄社員の手で作られた過去から現在に至る沿線風景などを切り取ったジオラマ15点が、記念イベントで一斉公開されている。細かに作られたジオラマから相鉄の歴史の一端を感じ取ることができる。

 同グループ100年の歴史をさまざまな角度から伝える目的で横浜高島屋(横浜市西区)で記念展「いま、むかし、みらい 大相鉄展」が開催されている。25日まで。同展の目玉は相鉄沿線の風景をきめ細かく表現した鉄道ジオラマ15点が一堂に会している点。作成したのは相鉄社員の石川陽一さん(39)だ。

 ◆横浜に根ざし

 小中高と仙台市で暮らしていたため「小学生時代に当時画期的だった列車に絵などを描いた『ほほえみ号』の存在くらいしか相鉄のことを知らなかった」。しかし、英語教員を目指していた大学院在籍中に相鉄の運転士中途採用があることを知り、「夢は鉄道マンになることだった」と再認識。見事、試験を突破して相鉄入社を果たした。

 石川さんは「横浜という地域に根ざしているところに感銘を受けた」と相鉄の魅力を語る。運転士時代には7000系という非常に操作の難しい車両の運転もこなしてきた。

 その石川さんが大学時代から趣味にしてきたのが鉄道ジオラマづくり。大小あわせてこれまで50作品ほど作成したが、ほとんどを寄贈していることもあり、今回、手元にある15点を出展することにした。

 ◆ゼロから再現

 現在はない昭和50年ごろの旧大塚本町駅前の様子を再現した作品では、昔の写真だけでなく「タクシー乗り場が違う」といった上司からの指摘も受けながら、一部、鉄道本体は既製の模型に手を加えたりしつつも、ゼロからスチレンボードなどを使って建物などを再現した。特に旧型車両の6000系が入線し、新型車両の新6000系が出発しようとしているシーンでは「新しい風が入り込むようなイメージにした」。

 「建築模型ではないので実寸にこだわるよりも、その空間のイメージを大切に作成している」と語るように、人の動きも含めて駅周辺の空気感が伝わる作りになっている。実は終点の海老名駅周辺のジオラマはまだ作成しておらず、「次は小田急線と並んで海老名駅に車両が入る光景を作成したい」としているが、「今は忙しいため少しずつ作っていけたら」と語る。

 石川さんは「沿線に観光施設が多いわけではないが、都心に近く環境も良く、子育てしやすいという『衣食住』がそろう点が相鉄の利点」と指摘。ジオラマからそうしたことを感じ取ってもらいたい考えだ。

 同展は入場無料。歴代の制服など貴重な実物資料や鉄道員の仕事が体験できるコーナーなども用意している。問い合わせは横浜高島屋(電)045・311・5111。

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【会社概要】相鉄グループ

 大正6(1917)年に現在の相鉄の路線(横浜駅-海老名駅)などを走る「神中鉄道」と現在のJR相模線(茅ケ崎駅-橋本駅)などを走る「相模鉄道」がほぼ同時に創業してその歴史をスタートさせた。その後、神中鉄道は昭和18年に相模鉄道に吸収合併され、相鉄が持っていた茅ケ崎駅-橋本駅と寒川駅-四之宮駅の路線が国有化されたことで、現在の相鉄の姿である横浜駅-海老名駅の路線となった。同グループは現在、鉄道事業にとどまらず、ホテルや商業など多様な事業を展開している。