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九州豪雨5カ月 水位計増や砂防ダム、福岡県が防災力向上へ議論

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九州豪雨5カ月 水位計増や砂防ダム、福岡県が防災力向上へ議論

九州北部豪雨による被害からの復旧工事が進む赤谷川=福岡県朝倉市 九州北部豪雨による被害からの復旧工事が進む赤谷川=福岡県朝倉市

 再び豪雨に見舞われたとき、いかに被害を抑えるか。福岡、大分両県で37人が犠牲になった九州北部の豪雨から5日で5カ月。福岡県は有識者の意見を踏まえ、被害拡大の要因となった土砂や流木への対策を中心に、被災地の防災力を高める議論を本格化させている。

 7月の豪雨では山間部で土砂崩れが多発した。中小河川の氾濫も相次ぎ、上流からの土砂や流木によって、住宅が押しつぶされるなどした。

 国と福岡県は9月、将来の治水対策を検討しようと、河川工学の専門家らを交えた技術専門委員会を設置した。被害が甚大だった赤谷川(朝倉市)をモデルに、被災した中小河川の復旧方針について協議を重ね、11月に報告書をまとめた。

 報告書では、河川で設置が進んでいない水位計を増やし、状況をリアルタイムで把握して住民避難に活用することや、土石流が発生する恐れが高い渓流に砂防ダムを設ける必要性を提言した。

 長期的には、避難訓練など平時の取り組みを通じて地域コミュニティーを強化することが防災力を高めると指摘。「被災体験を地域で伝承し、防災意識の維持・向上につなげていくことが望ましい」とした。

 福岡県は今後、報告書の内容を反映させて復旧・復興を進める。小川洋知事は「河川や地域の特性に当てはめて、具体的な検討をしたい」としている。

 朝倉市や東峰村などの被災自治体も来年3月末までに、それぞれ復興計画を策定する方針で、住民の安全確保などソフト面の対策も盛り込む。