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宇都宮動物園、独自アイデア生かし集客 餌やりや体験イベント

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宇都宮動物園、独自アイデア生かし集客 餌やりや体験イベント

 宇都宮市の民間動物園「宇都宮動物園」が、自由に動物に餌をやれるようにしたり、ゾウの糞(ふん)を利用して紙を作る体験イベントを開いたりと、さまざまな試みで来園者を楽しませている。設備を改修する経済的な余裕がない中、園内の施設やアイデアを生かして独自の魅力があると好評だ。

 11月中旬の晴れた日曜。キリンの飼育施設の前で子連れやカップルがニンジンやキャベツを頭上に差し出すと、4頭のキリンが次々に長い首を柵から出して平らげた。夫婦で訪れた東京都足立区の森和子さん(51)は「こんなに近くで触れ合えるのは珍しい。飼育員の付き添いでライオンにも触らせてもらった」とうれしそうに話した。

 宇都宮動物園は昭和56年、現在の園長、荒井賢治さん(53)の父が、遊園地と動物園を別の会社から買収して開園。ほとんどの飼育施設は当時のままで、レトロな雰囲気が漂う。歩いて5分程度で1周できる狭さだが、動物との距離は近い。

 「補助金がもらえないので経営は厳しい」。荒井園長は苦笑するが、園内の施設を生かして工夫を積み重ねてきた。

 1袋100円で餌を販売し、猛獣を除くほとんどの動物に餌やりが可能。ゾウの糞を煮詰めて取り出した繊維質を原料に、紙を作るイベントを開催。園内では、この紙で作った「ウンがつく」お守りを販売している。

 新たな収入を確保しようと、7年前から飼育施設の空きスペースでペイント広告も始めた。トラの施設の壁に描かれたトラのキャラクターが「くるまのトラブル何でもおまかせ」とアピール。デザインも含めて全て職員の手作業だが「シュールだ」と評判を集め、現在は13社と契約。年間150万円以上の広告料が得られるようになった。

 プールでは冬場限定で釣り堀を営業。飼育施設を活用し、1泊3500円で飼い犬を預かるサービスも。ゾウの糞のお守りは、年末には千葉県内の寺で販売される。