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センサーで冠水状況把握 新潟市が新防災プロジェクト

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センサーで冠水状況把握 新潟市が新防災プロジェクト

 ゲリラ豪雨や台風による浸水被害などが全国で相次ぐ中、新潟市は水田管理向けのICT(情報通信技術)を活用した新たな防災プロジェクトに乗り出した。リアルタイムで水位を計測できる通信機能付きのセンサーを排水溝に取り付け、冠水状況を迅速に把握し、雨の被害を最小限にとどめるのが狙いだ。

 同市は17日、センサーを提供するIT農業ベンチャーのベジタリア(東京都渋谷区)、メンテナンスを担う農業支援システムのウォーターセル(同市中央区)と、プロジェクトに関する連携協定を結んだ。市は降雨のデータを収集する。

 これまでは現場で直接確認していたが、センサーによって刻一刻と変わる冠水状況を常時把握できるとともに、担当者も事故に巻き込まれる危険を避けられるメリットがある。さらに蓄積したデータを基に降雨時の冠水を予測できるようになるという。

 既に9月中旬から、冠水しやすい同市西区内の道路の排水溝4カ所にセンサーを取り付け、水位を計測している。市は市内の冠水しやすい場所をさらに詳しく調べ、センサーの設置場所を増やすことも検討する。

 農業の国家戦略特区に指定されている同市は、農業の効率化やコメの品質向上を図るため、通信機能付きのセンサーで水位を計測して水田を管理する実験に2年前から取り組んできた。今回の防災プロジェクトは、水田管理の技術を転用したものだ。

 篠田昭市長は「生活の安心や安全につながり、国家戦略特区の恩恵を市民に実感してもらえる」と意義を強調。ベジタリアの小池聡社長は「センサーはミリ単位まで水位を計測できるので防災にも非常に効果が期待できる」と説明し、ウォーターセルの長井啓友社長は「データを収集し続け、防災用として市とともに改良を進めたい」と話した。