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新潟空港にLCC初就航 来年3月、ピーチが関西線

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新潟空港にLCC初就航 来年3月、ピーチが関西線

 新潟空港に来年3月1日、格安航空会社(LCC)が初めて乗り入れることになった。ピーチ・アビエーション(大阪府田尻町)が関西国際空港との間を結ぶ路線を開設する。1日1往復で、運賃は空席状況に応じて片道4190~2万3090円。県民の利便性向上とともに、関西空港の国際線を経由して本県を訪れる外国人観光客の増加も期待できそうだ。同社は75~80%の搭乗率を目標に掲げ、収益が安定すれば増便も検討するとしている。(松崎翼)

 県庁で記者会見した同社の井上慎一最高経営責任者(CEO)は「新潟には伝統文化と新しい文化が併存しており、たくさんの人が訪れ、新たなムーブメントが起こると確信している」と述べ、路線開設に踏み切った理由に本県の魅力の高さを挙げた。その上で「電車に乗るような感覚で気軽に関西に出掛けてほしい」と県民に利用を呼び掛けるとともに、本県を訪れる外国人客の増加にもつながるとの見方を示した。

 就航便の定員は180人で、新潟発は午後1時35分で3時10分着、関西発は正午で午後1時5分着。運賃とダイヤは3月24日までの設定で、同社は10月31日に航空券の販売を始めた。

 会見に同席した米山隆一知事は「価格的にも非常に手頃で、近畿圏とさまざまな交流が活発になることを期待している」と歓迎した上で、県内の観光地の魅力をさらに高めたいとした。

 新潟空港と関西方面を結ぶ路線は現在、日本航空や全日空が1日10往復運航している大阪(伊丹)線のみ。新潟-関西線の運航は約18年ぶりの復活となる。

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 ■利用者年135万人へ好スタート 32年度

 県は、年間の利用者数が100万人弱と低迷する新潟空港のてこ入れに向け、路線の拡充や便数増に取り組む方針を打ち出している。平成32年度に現在の1・3倍強に当たる135万人に増やすのが目標。力を入れる戦略の一つが格安航空会社(LCC)の誘致だけに、ピーチ・アビエーションの就航で幸先の良いスタートを切った格好だ。

 新潟空港の利用者数は16年度の145万人をピークに減少傾向が続き、東日本大震災が起きた23年度は86万人に落ち込んだ。その後は回復したものの、28年度は99万人(国内線88万人、国際線11万人)と2年連続で100万人を割った。

 県は同空港の「路線ネットワーク戦略」を5年ぶりに見直す作業を進めており、9月にまとめた中間報告では32年の利用者数を国内線110万人、国際線25万人と設定。28年の週177便から32年には週196便に増やす目標を掲げた。

 具体策として4つの戦略を提唱。(1)北東アジアに対する日本海側の航空路の表玄関(2)訪日客増が見込まれる路線の拡充(3)国内外の主要都市に日付が変わらないうちに到着(4)LCC路線の誘致-を進めるとした。

 ピーチの就航では、関西国際空港での国際線との乗り継ぎを重視しつつ、県空港課の担当者は「学校の部活動などで利用する若年層を増やしたい」と話す。

 このほか、日本海側の表玄関となるために中国・ハルビン線を週4便に倍増を図り、チャーター便の極東ロシア線の増便や中国の北京、大連線の誘致も狙う。インバウンド拡充に向け、台北線も週4便に倍増し、香港線や台湾・高雄線も誘致したい考えだ。

 同日到着に向け、週3便だった韓国・ソウル線は10月30日から週4便に増便。来年2月から週5便、最終的に毎日の就航を目指す。

 米山隆一知事は「路線数の増加からの逆算で、あまり無理なく達成できる」と自信をみせている。