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オオミズナギドリに進む“少子高齢化” 冠島の29年度第2次調査でヒナは4羽 京都

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オオミズナギドリに進む“少子高齢化” 冠島の29年度第2次調査でヒナは4羽 京都

 日本鳥学会員らでつくる「冠島調査研究会」(須川恒会長)や舞鶴市は、「オオミズナギドリ繁殖地」として、国の天然記念物に指定されている「冠島」の平成29年度第2次調査(8月25~28日)の結果を発表した。期間中にオオミズナギドリ940羽を一時捕獲したが、ヒナは4羽にとどまり、“少子高齢化”が疑われる状況が確認された。

 冠島は同市の沖合約10キロにある無人島で、普段は上陸が許可されていない。冠島の管理状況とオオミズナギドリの生態を調べるため、同会などが環境省の委託を受け、年2回の調査を行っている。

 今回の調査には同会や同市、大学生、高校生ら約40人が参加。夜と早朝に巣穴周辺でオオミズナギドリを捕獲し、過去に付けた足輪の有無を確認するなどの調査を行った。捕獲された940羽のうち582羽は足輪があり、新たに358羽に足輪を付けた。平成2~6年に足輪を付けられ、23年以上生きている“長寿”の鳥は5羽だった。

 今回の調査時期は、6月に産卵時期を迎えたオオミズナギドリのヒナが孵化(ふか)、成長する時期にあたる。しかし、捕獲されたヒナは4羽にとどまり、10メートル四方の範囲で確認された巣穴52カ所にCCDカメラを入れて調査したが、ヒナは見つからなかったという。

 同研究会は「繁殖活動が活発ではないことがうかがわれる。壊滅的な減少はみられないが、じわじわと冠島のオオミズナギドリが少子高齢化している危険性もある」と分析した。