産経ニュース

足利の古民家改装、発表の場に 学生ら「和紙でくるむ家」デザイン 栃木

地方 地方

記事詳細

更新


足利の古民家改装、発表の場に 学生ら「和紙でくるむ家」デザイン 栃木

 文星芸術大(宇都宮市上戸祭)の中村寿生(としお)准教授(48)の研究室が、足利市内の古民家を改装して研究発表の場にする「和紙でくるむ家-古建築アートプロジェクト-」を進めている。建築士らの市民団体と連携し、学生らが3年掛かりで和紙主体の美的空間に仕上げる。JRの大型観光キャンペーンが展開される来春に合わせ、イベントも開催する予定だ。 

 同研究室が今春、足利市で古民家活用を進める建築士らの市民団体「つなぐつむぐ会」(山田夕湖(ゆうこ)代表)に持ちかけ、「足利の活性化につなげよう」とスタートした。物件は、つむぐ会が既に活用している木造2階建て古民家(足利市通)で、昭和初期に建造され、約80平方メートル。県から大学・地域連携プロジェクト支援事業補助金24万円を得て進めている。

 中村准教授は日本画専攻で、約15年前から自宅のある茨城県内などで、美術関係者と古民家を和紙で改装する活動に力を入れ、和紙の原料、コウゾの栽培にも取り組んでいる。日光二荒山神社(日光市山内)の天井画、寛永寺(東京都台東区)の障壁画復元も手掛けた。

 中村准教授の指導の下、今後、学生らが地域と連携しながら新たな空間をデザインする。素材は和紙や漆など日本伝統の天然素材が基本で、中村准教授は「斬新かつ懐かしさを感じる空間に仕上げたい」と意欲を見せる。

 学生ら10数人は7月からつむぐ会会員らとともに、古民家内の清掃片付け作業に入っている。今後も市内に泊まりがけで準備を進め、来年春には現地でプロジェクト紹介、和紙の染色体験などの催しを計画する。また来年4月から同大に地域文化創生コースが新設され、以降は授業の一環としても活用される。(川岸等)