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ペット野生化、離島の希少動物被害 動物学者ら国に対策要望 福岡

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ペット野生化、離島の希少動物被害 動物学者ら国に対策要望 福岡

鹿児島県の奄美大島で、猫に食べられたアマミノクロウサギ=平成20年6月(環境省奄美野生生物保護センター提供) 鹿児島県の奄美大島で、猫に食べられたアマミノクロウサギ=平成20年6月(環境省奄美野生生物保護センター提供)

 鹿児島・奄美大島など離島で生息する希少動物が、ペットから野生化した猫に捕食されるなどの被害を受けているとして、動物学者らによる「外来ネコ問題研究会」が、環境省に早期の保全対策を要望した。国の特別天然記念物で絶滅危惧種のアマミノクロウサギなどが、被害を受けているという。

 研究会や環境省によると、鹿児島県の奄美大島と徳之島のみに生息するアマミノクロウサギは最近、猫に捕食されるなどして生息域が分断されている。

 また、長崎・対馬では、野生化した猫からツシマヤマネコへの感染症が確認されている。こうした被害は、約10の離島で確認されたという。

 要望書は、去勢されていない猫が放し飼いとなって繁殖し、野生化して感染症を媒介したり、野鳥などの捕食につながったりしていると指摘。離島は固有希少種の生息地や海鳥類の繁殖地となっており、野生化した猫の捕獲や飼い猫の適切な飼育の普及啓発などを求めた。

 研究会は「猫の捕獲を進めた上で、新たな飼い主を募ったり、処分を検討することが必要」としている。

 一方、来年の世界自然遺産登録を目指す「奄美大島、徳之島、沖縄島北部および西表島」(鹿児島、沖縄)の環境保全策について、国や地元の関係者、専門家が19日、鹿児島県奄美市で意見交換した。この中で国側は、野生化したネコ対策として、奄美大島での管理計画をまとめると明らかにした。

 人間が飼育する猫(イエネコ)は、飼い主のいる「飼いネコ」、飼い主はいないが食べ物など生活を人間に依存する「ノラネコ」、完全に野生化し、人と無関係に生活する「ノネコ」に分けられる。

 このうちノネコは、国際自然保護連合が策定した「世界の侵略的外来種ワースト100」に挙げられている。