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「民泊」のあり方議論 京町家での対策必要 有識者検討会議初会合、京都市が開催

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「民泊」のあり方議論 京町家での対策必要 有識者検討会議初会合、京都市が開催

 住宅などを使った宿泊施設「民泊」のあり方をめぐり、京都市は20日、京都にふさわしいルール作りを第三者に議論してもらう有識者検討会議の初会合を開催。民泊に関する各課題の論点整理を行い、委員からは京町家のある地域ならではの対策が必要などとする意見が出された。同会議での議論を踏まえ、市は独自の規制策などを盛り込んだ民泊の関連条例案をつくり、来年2月の市議会に提案する方針という。

 この日発足した有識者会議「京都市にふさわしい民泊の在り方検討会議」は観光や法律、住環境、経済の各専門家に加え、市内の大学生を含む計10人の委員で構成。座長には、観光が専門の宗田好史・府立大生命環境学部教授が就いた。

 初会合で村上圭子副市長は「市民の生活と観光を調和させ、持続可能な民泊のあり方について知恵を拝借したい」と同会議の開催趣旨を説明。京都で国内外の観光客が急増した影響で、▽無許可民泊の宿泊者数の推計110万人▽昨年7月開設の相談窓口への苦情は計約2600件-など民泊をめぐる課題を説明した。

 その後、この日の出席委員8人で各課題の論点について意見交換。委員からは、市の関連条例案をまとめるうえで「(京町家が多い地域や住宅地域など)各地域の事情に沿ったルールをつくる方がいい」(井上えり子・京都女子大家政学部准教授)「一般住宅と京町家で(規制を)分けて考えるべき」(吉戒修一弁護士)といった意見が出たほか、「規制だけでなく、まちづくりの支援策も考える必要がある」(高田光雄・京都美術工芸大教授)との提案もあった。

 また、火災の予防対策や、ゴミ出しのルール作りの徹底なども必要との声もあった。

 有識者会議では11月までに今後1~2回程度の会合を開き、市の民泊条例案に反映させる意見を集約する。

 民泊をめぐっては、来年6月に施行予定の住宅宿泊事業法(民泊新法)で、国家戦略特区の一部地域などに限られた民泊が全国的に認可される動きがある。市はこれを踏まえ、独自の規制策を盛り込んだ関連条例案を策定する方針。初会合に参加した門川大作市長は「『泊まれない』というクレームが多く劣悪な宿泊施設を排除することも大事。京都市の民泊条例が全国のモデルになるようなものにしたい」と話した。