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古民家を九大学生寮に改装 福岡・糸島OBの大堂氏、若者支援や活性化狙う

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古民家を九大学生寮に改装 福岡・糸島OBの大堂氏、若者支援や活性化狙う

古民家を改装した学生寮を案内する大堂良太氏 古民家を改装した学生寮を案内する大堂良太氏

 田園風景が広がる福岡県糸島市で、空き家になった古民家を改装し、隣接する福岡市西区の九州大伊都キャンパスの学生寮として活用する取り組みが進められている。若者を支援しながら地域活性化につなげようと、九州大出身で糸島市の会社代表、大堂良太氏(34)が脱サラして準備、1日に第1号となる寮をオープンさせた。

 九州大では平成17年から順次、他の地域から伊都キャンパスへの統合移転を実施。来年9月に完了する見通しだが、キャンパス周辺で学生の住まいの確保が課題となっている。

 大堂氏は小学生時代にぜんそくを患い療養施設で過ごした経験や、大学での寮暮らしを通じて「共同生活が人間を育てる。寮を運営し若者の育成に携わりたい」と夢を抱いた。母校の状況を知り、約10年勤めた大手商社を辞め、今年4月、家族で東京から糸島市に移った。

 活動拠点の合同会社「よかごつ」を設立。約30軒の空き家を見て回り、築146年の木造2階建てに決めた。レトロな階段たんすや広い庭園が魅力的だった。

 本来、寮としての活用は難しい市街化調整区域だが、空き家対策の一環で国が昨年、用途変更をしやすくしたことで実現できた。 地元の大工や九大生の協力を得て、男女8人が入居できる寮に改装。家賃は共益費を含め3万8千円からで、既に6人の入居が決まった。

 寮では学生自身がルールを決め、地域住民との餅つき大会や高齢化が進む農家の収穫支援などを企画するほか、社会人を招いた座談会も開く。今後、新たに5軒程度オープンさせる方針で、大堂氏は「地域に開かれた学生寮として、人と人が交わる場所にしたい」と語った。