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阿賀町に水俣病リハビリ教室 県内初、1日開所

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阿賀町に水俣病リハビリ教室 県内初、1日開所

 阿賀町は1日から、同町あが野南の町立施設「高齢者生活支援ハウス三川」で、県内初となる新潟水俣病患者向けのリハビリ教室を環境省のモデル事業として始める。一人一人の健康状態に応じてプログラムを組んだ上で、脚や股関節の動きを良くする機器や転倒予防の歩行訓練マットなどを使い、高齢化が進む患者の神経症状の緩和や運動障害の改善を目指す。

 ◆65歳以上なら

 新潟水俣病阿賀野患者会が昨年5月、阿賀町での実施を要望したのをきっかけに、同省から町が事業を受託して実現した。事業費1530万円は国が全額負担する。水俣病患者だけでなく、65歳以上の町民なら誰でも無料で利用できる。

 同施設の既存の多目的スペースに8種類のリハビリ機器を設置し、ゆっくりを意味する言葉を冠して「らっくり体ケア教室」と命名。水圧の振動で部位ごとに刺激を加えるウオーターベッドも活用し、トレーニングやリラクセーションに取り組む。昼食後にはレクリエーションや談笑の時間も設ける。

 ◆送迎車を用意

 リハビリ教室の指導は同町津川の社会福祉法人「東蒲原福祉会」のスタッフが常時4人以上の態勢で行い、送迎車も用意した。8月30日までに、10人ほどの水俣病患者を含む36人が利用を申し込んだ。

 試行期間中の8月30日に利用した約10人のうち、阿賀野患者会の皆川年江さん(74)は、空気圧を利用して脚をもみほぐしたりするズボンタイプのマッサージ機が気に入ったという。「股関節に効き目がある。週1回は利用したい」と話した。

 スタッフで看護師の杉崎行政さん(67)は「皆さん楽しそうに取り組んでいる。下半身を中心に普段は動かさない体の部分をほぐしてほしい」と、積極的な利用を呼び掛けている。

 同様の事業には熊本県天草市と津奈木町、鹿児島県長島町の3市町が平成19年以降に取り組んでおり、阿賀町は市町では全国で4番目となる。

 当面の3年間程度は環境省が町に委託して行う。その後は町が主体となり、同省が補助する形で事業を継続する予定。(市川雄二)