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「伊勢神宮の伝承文化見直す」 宮川「倭姫伝説」巡るガイドツアー

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「伊勢神宮の伝承文化見直す」 宮川「倭姫伝説」巡るガイドツアー

 伊勢神宮と深い関係にある宮川流域の伝承文化に着目した「『倭姫(やまとひめ)伝説』地元住民ガイドツアー」を、伊勢市の地元旅行会社「旅行屋」が19日から毎週末に実施する。史実性を実証できないとして軽視され、地元住民も忘れかけているという倭姫伝説を観光に生かすのが狙いだ。豊かな文化や自然を感じながら、神宮の信仰をより深く知りたい人におすすめという。

 ガイドツアーは約4時間で、午前と午後で2種類のコースを設定。両コースともマイクロバスの車窓から宮川の自然を楽しんでもらい、倭姫命ゆかりの神宮摂社「久具都比賣(くぐつひめ)神社」を訪ねる。午前コースは神宮に仕えた皇女・斎王の宮殿があった国史跡「斎宮跡」(明和町)、午後コースは南北朝時代に伊勢神道と深いかかわりのあった北畠氏ゆかりの「田丸城」(玉城町)をめぐる。

 日本書紀によると、倭姫命は11代垂仁天皇の皇女で、天照大神(あまてらすおおみかみ)の御杖代(みつえしろ)として各地を巡行し、伊勢の地で神宮を創祀した。「神道五部書」と呼ばれる伊勢神道の根本史料の一つ『倭姫命世記(やまとひめのみことせいき)』(鎌倉時代ごろ)に、度会(わたらい)郡(度会町、大紀町、玉城町、南伊勢町)を中心とする倭姫命の足跡が数多く記されている。

 「度会町には観光課も観光協会もなく、受け継がれてきた伝承文化を生かす取り組みが弱かった。地元住民が価値を見直すきっかけにしたい」

 旅行屋の地域担当で、ガイドツアーを企画した同町地域資源を守る会の御村一真さん(51)はそう話す。平成25年の式年遷宮などをきっかけに倭姫への関心が高まり、個人ツアーとして伝承地を案内した経験を生かすという。

 今年5月には、東征に出発するヤマトタケルに叔母の倭姫が火打石を持たせる伝説にちなんだガイドツアーを実施したところ好評だったため、毎週末にバスを確保し、継続的に行っていくことを決めた。

 ツアーは、伊勢神宮を訪れる旅行者に気軽に参加してもらうため集合(解散)場所を近鉄、JRの伊勢市駅に設定。募集人数は各コース20人(最低催行12人)で5日前までに申し込みが必要。参加費4千円。3週間程度前までに申し込みがあれば週末以外の開催も応じる。問い合わせは旅行屋(電)0596・28・5456。