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熊本地震の阿蘇へ観光客取り戻そう 「湧き水」で復興支援

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熊本地震の阿蘇へ観光客取り戻そう 「湧き水」で復興支援

 九州にある休暇村が、昨年4月の熊本地震で被災した熊本・阿蘇エリアへ観光客を取り戻そうと、9月から11月にかけて、阿蘇の湧き水を使った観光振興に取り組む。こんこんと湧き出る水のように、息の長い復興支援を目指す。 (村上智博)

 休暇村は一般財団法人「休暇村協会」が運営する保養・宿泊施設で、九州には南阿蘇(熊本県高森町)▽志賀島(福岡市)▽雲仙(長崎県雲仙市)▽指宿(鹿児島県指宿市)-の計4カ所ある。

 休暇村南阿蘇がある阿蘇エリアは、一連の地震で大きな被害を受けた。交通網が寸断され、多くの宿泊・観光施設が被災した。

 同県阿蘇市によると、市内への入り込み客数は地震直後の昨年5月、対前年同月の1割にまで激減した。徐々に復調したが、昨年12月段階で、対前年同月比8割だという。

 復興を加速しようと、4つの休暇村の担当者が6月、高森町に集まり、アイデアを練った。

 その中で、湧き水に着目した。阿蘇周辺には、砂を巻き上げながら水が湧き出る場所が多くある。

 その様子はテレビやネットでもたびたび紹介され、観光資源となった。休暇村南阿蘇の近くの「高森湧水トンネル公園」や、南阿蘇村の「白川水源」も人気の観光スポットだ。南阿蘇鉄道には「南阿蘇水の生まれる里白水高原駅」もある。

 この白川水源など、湧き水にまつわる場所を訪ね歩く観光ルートを、新たに設定する。

 さらに4つの休暇村で、阿蘇の湧き水を使った料理やデザート、コーヒーを提供する。休暇村雲仙では、島原名物で白玉団子を使った冷菓「かんざらし」を、湧き水に入れて出す。

 このほか4施設の宿泊客に、ミニボトル入りの湧き水や、阿蘇でとれたレモングラスを使った紅茶をプレゼントする。

 休暇村九州グループの内山直樹セールス担当課長(43)は「休暇村として、阿蘇全体の付加価値を高める仕掛けを積極的に提供したい。住民らと一緒に前を向いていけるよう、支援する」と語った。