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蓮舫氏辞任 九州の地方組織に動揺 民進党瓦解の足音

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蓮舫氏辞任 九州の地方組織に動揺 民進党瓦解の足音

 民進党、蓮舫代表の突然の辞任表明に、九州・山口の関係者にも余波が広がる。「さらなる集団離党もあり得る」「泥船からは下りたい」。党勢回復の妙案はなく、代表選を通じて党内に亀裂が走ることも予想され、野党第一党は「お家芸」と揶揄(やゆ)される党内分裂の危機に直面した。地方議員らは、生き残りの道を必死に探す。

 「全国的にみて、党内は遠心力が働いている。新執行部ができたら、前だけを向いていきたい。今度の代表選は、それができる最後の機会だ」

 民進党福岡県連代表の緒方林太郎衆院議員(比例九州)は28日、福岡県庁の記者会見で、こう述べた。

 この日は、次期衆院選で福岡7区で擁立する候補予定者のお披露目だった。

 だが、関係者の表情は固かった。

 同席した野田国義参院議員(福岡選挙区)は「蓮舫さんの発信力に期待をしていただけに、残念だ。次のリーダーは組織のマネジメントをしっかりとしてほしい」と語った。

 蓮舫氏は今年初め、北九州市議選の応援演説に入った。国政選挙の足腰となる地方票の掘り起こしに躍起だった。だが、当選者は告示前と同じ7人だった。

 その後、都議選で惨敗した。蓮舫氏は発信力に疑問符がつき、党内マネジメントもうまくいかず、辞任に追い込まれた。

 とはいえ、民進党の人材不足は深刻だ。九州・山口では衆院選の空白区解消すら、なかなか進まない。

 福岡のあるベテラン県議は「党の顔が代わっても、支持率を挽回できない可能性もある。『民進党は政党の体をなしてない』といわれ続けるのではと、漠然とした不安もある。2年後は統一地方選もあり、泥船からは下りたい。ただ、旧民主党時代から党の旗を掲げてきたので、今さら、下りられない」とぼやいた。

 地方組織には、民進党瓦解(がかい)の足音が聞こえている。

 九州には、非主流派の党内グループ「創新会」を率いる松野頼久元官房副長官(衆院比例九州)もいる。

 松野氏は産経新聞の取材に「自民党が弱っている今ならば、野党もまとまれば、いまの態勢でも戦える。『穏健な保守』を旗印に結集し、まずは党内でまとまるべきだ」と語った。

 九州のある同党県連幹部は「松野氏らのグループは、執行部を引きずり下ろすだけの力はある。蓮舫氏は彼らとの距離を詰め切れなかった。松野氏らが集団離党する可能性もくすぶる」と不信の目を向ける。

 今年4月に民進党を離れた長島昭久衆院議員も「離党候補者は十数人規模でいる」と、周囲に漏らしたという。

 党内は、離党ドミノの疑心暗鬼に陥った。九州内の県連幹部は「このドタバタで、解散に打って出られたらアウトだ。地方組織をそれぞれ固めないと、確かな野党のポジションを共産党に奪われかねない。それだけは避けなければならない」と語った。 (村上智博)