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ニモを捨てないで! 和歌山・串本の海岸で多数見つかる 「生態系を壊す危険性」

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ニモを捨てないで! 和歌山・串本の海岸で多数見つかる 「生態系を壊す危険性」

 串本町の串本海中公園センターは、隣接する高浜海岸で「ニモ」とも呼ばれているカクレクマノミと、セジロクマノミ、センジュイソギンチャクを回収したと発表した。3種とも奄美諸島以南に分布する熱帯種で串本では一度も目撃された記録がなく、捨てられたとみられる。同センターでは「生態系を壊す危険性があるので絶対にやめてほしい」と話している。

 今月15日に観光客から「ここにいないはずのセジロクマノミがいる」と同センターの水族館に連絡があった。スタッフが調査した結果、カクレクマノミの幼魚約20匹、セジロクマノミ2匹、センジュイソギンチャク3個体を発見した。

 串本に分布しないことや多数見つかったこと、水中装飾用のオブジェも見つかったことから、すぐ近くを走る国道42号から一緒に投げられたとみられる。

 同水族館の野村恵一館長(59)は「分布しない生物を放流することは、自然を大きく変えてしまう。遺伝子や生態系を攪乱(かくらん)する危険性がある」と警告する。たとえ海に放流したとしても台風の激しい波に巻かれて死んだり、冬場の低水温で死んだりする可能性が高いという。

 水族館では現地に分布しない生物は展示しない方針なので、すさみ町のエビとカニの水族館で預かってもらうことにした。

 野村館長は「海に、こんな生物がいたら楽しいからといって放流しないでください。最後まで面倒を見る決意を持って飼育を始めていただきたい」と話している。