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名水が生む杉山わさび 舞鶴のNPO法人が復活へ取り組み

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名水が生む杉山わさび 舞鶴のNPO法人が復活へ取り組み

 舞鶴市杉山の住民らでつくるNPO法人「名水の里杉山」(松岡良啓理事長)は、運営するカフェ「名水杉山菜房」(同市杉山)で「わさび菜寿司」の販売を始めた。「平成の名水百選」に選ばれた地元の「大杉の清水」で育てた「杉山わさび」を使用。杉山わさびは一時は激減したが、復活に取り組んでおり、松岡会長(70)は「名水仕込みの味を、楽しんでいただきたい」と話している。

 同NPOは同地区の住民らで構成。同地区の大杉神社には1日2千トンのわき水「大杉の清水」があり、平成20年6月、環境省が選定する「平成の名水百選」に選ばれた。同NPOは名水の保護や活用、地域興しに取り組んでいる。

 杉山わさびは、古くから大杉の清水の水源周辺に自生。薬味に使われる根の部分が20センチ以上に大きく成長するのが特徴という。住民はワサビ田を整備して栽培に取り組み、昭和20~30年代には東京や京都、大阪の料亭に出荷された。その利益は集落を潤したが、昭和40年代には収穫量は激減。その後、ワサビ田の砂利の入れ替えや他の産地のワサビを導入するなど、復活に取り組んできた。

 現在、地区の全戸13戸がワサビ田約500平方メートルで栽培。根が生長するものは少ないが、ワサビ菜は最盛期と変わらない収穫量でワサビ特有の香りを放っており、「わさび菜寿司」として活用することにした。

 「わさび菜寿司」は、いったん塩漬けにしたワサビ菜の塩を抜いて、酢飯を包んだ。具は舞鶴産のかまぼことワサビ、万願寺甘とうを使った万願寺味噌の2種類。名水杉山菜房で、冷やし名水米粉うどんと寿司2個のセット(千円)で1日約20食を販売する。

 松岡理事長は「杉山わさびは先人が残してくれた遺産。ようやく復活がみえてきた。みなさんに提供できるようになり、うれしい」と話している。

 名水杉山菜房は土日、祝日の午前11時~午後3時の営業。問い合わせは松岡理事長(電)090・1076・0267。