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松山城二之丸史跡庭園で斬新な新作能を披露 子規・漱石生誕150年記念

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松山城二之丸史跡庭園で斬新な新作能を披露 子規・漱石生誕150年記念

 正岡子規(1867-1902年)と夏目漱石(1867-1916年)の生誕150年を記念し、松山市の松山城二之丸史跡庭園の特設能舞台で10日夜、新作能「子規(ホトトギス)」が披露され、多くの市民が現代的な能楽世界を堪能した。

 「子規」は松山藩ゆかりの金剛流能楽師、宇高通成さんが創作し、市文化協会の主催で上演。庭園に咲く、カンキツ類の花々の甘い香りに包まれた能舞台で舞囃子や狂言を上演の後、薪に火がともされ、「子規」が始まった。

 物語は京の歌人が子規の死を悼み、伊予松山を訪ねるという設定。歌人は子規と漱石が共同生活をした愚陀佛庵(ぐだぶつあん)にたどり着き、不思議な老人に出会う。老人は愚陀佛庵で2人が暮らしたことなどを語り伝え、姿を消す。後にその老人が子規の化身だったことに気づく。

 中盤は狂言師が子規の生涯を説明し、経済優先の世の中となった昨今を米・トランプ大統領を引き合いに出して嘆き、笑いを誘った。後半は若々しい姿に蘇った子規が愚陀佛庵から出現。きらびやかな黄金色の能衣装で初夏の森に遊ぶホトトギスのように伸び伸びと謡い舞うという斬新な構成。鑑賞した同市の仙波サカエさん(72)は「斬新。息をのむようなクライマックスでした」と感無量の表情で話した。二之丸史跡庭園では能の奉納に続き、13、14日、大茶会が開催される。