産経ニュース

奈良県立医大新キャンパス、藤原京モチーフに 平成33年度中に完成予定

地方 地方

記事詳細

更新


奈良県立医大新キャンパス、藤原京モチーフに 平成33年度中に完成予定

 施設の老朽化に伴い移転が計画されている県立医大(橿原市)の新キャンパスが、「藤原京」(同市、694~710年)をモチーフにしたデザインになる。荒井正吾知事は「奈良への愛着を醸成するキャンパスを目指す」としており、平成33年度中の完成を予定している。 (田中佐和)

 ■老朽化で移転

 現在、県立医大は約10ヘクタールの敷地内に大学と付属病院がある。施設整備が進む中で手狭になり、建物の老朽化も問題となっていることから、一部施設の移転が計画されている。

 新キャンパス予定地は約1キロ南西の旧農業研究開発センター跡地。現キャンパスから教育・研究部門(大学)を移し、校舎などを新設する。一方、現キャンパスには付属病院を残し、大学移転後の跡地部分には、外来診療施設を中心とする「A病棟」を移転、再整備する予定だ。

 さらに、現在は大和高田バイパスを挟んで付属病院南側にある来院者用駐車場を病院敷地内に移し、立体駐車場として整備することで、来院者の利便性を向上させるという。県が公表した整備計画によると、新キャンパスは「藤原京」をイメージした、一風変わったデザインになっている。

 まだ検討段階ではあるが、計画では、天皇が執務を行った「大極殿」になぞらえて、大学本部棟を設置。本部棟前には、公的な儀式を行った屋外広場「朝庭」をイメージした「前庭」を整備することとしている。本部棟から南に畝傍山を望むことができるのも、藤原京と似た配置なのだという。

 現在の県立医大の校舎などはすべて平屋根のビルだが、新キャンパスでは屋根に勾(こう)配(ばい)を付け、和風建築の趣にする予定だ。

 ■新駅設置も

 構想が固まりつつある移転計画だが、調整が難航しそうなのが、付属病院前に新設が検討されている近鉄橿原線の「医大新駅(仮称)」だ。

 荒井知事は新駅について、「新A病棟の前に設置する方向で進んでおり、近鉄も協力的」と自信をのぞかせる。だが、問題となるのが、新駅候補地の約850メートル北にある近鉄八木西口駅の存在。近鉄は新駅設置に伴い八木西口駅の廃止を求めているが、周辺住民の反対も根強く、現在近鉄、県、橿原市3者の協議が続いている。

 駅が廃止されれば、沿線西側の利用者が不便になるとして、荒井知事は、同駅の約400メートル北の大和八木駅の西側に出口を新設することも検討。今後理解を求めていく方針だ。