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「舟旅」でぐるり、水辺の魅力感じて 都が社会実験スタート

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「舟旅」でぐるり、水辺の魅力感じて 都が社会実験スタート

 川や海、運河など東京の水辺の魅力を高め、観光や通勤の手段として船の活用を進めようと、都は29日、臨海部を運航する「舟旅(ふなたび)」の社会実験をスタートさせた。一般利用に先立ち、27日は報道陣向けにプレ運航を実施。都は社会実験を今年末まで実施し利用客の実態や要望などを把握、本格実施の可能性を探っていく。(畑尾行範)

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 ◆陸から見えない眺望

 小池百合子知事は「東京には、素晴らしい水辺の空間がある。その魅力をもっと実感していただきたい」としており、「舟旅」を通じて東京の水辺の魅力を定着させたい考えだ。

 プレ運航では、日の出桟橋(港区)を正午に出航。出航してすぐ、振り返ると右手には東京タワー、後方にはスカイツリーを同時に見ることができ早速、船内では歓声がわいた。船は間もなく、東京湾へ。この日は、うすい雲がかかっていたものの時折、太陽が顔をのぞかせ船上のデッキでは爽やかな潮風を全身に感じられた。真上にはレインボーブリッジ、先には天王洲アイルのビル群が迫る。

 船が天王洲の運河に入ると、水路に設けられた水門や橋桁の下をスイスイとくぐりぬけた。船長によれば、干潮に近い時間だったようだが、満潮になれば東京湾の解放感から一転、橋桁ギリギリのスリルを味わえるという。

 乗船した「エスエスSerenade」(旅客定員44人)は、エンジン音も静かで揺れも小さく、乗り心地は快適。お台場海浜公園船着場までの1時間弱、陸路からでは見ることができない東京を眺められ、船ならではの旅を体験した。都の担当者は大型連休や初夏に向けて「一人でも多くの方に利用してもらいたい」と話す。

 ◆ルート・期間を拡大

 都の社会実験は昨年も9~12月に3ルートで行ったが、今年は期間を4~12月に延長したほか、5ルートに拡大。お台場や有明などの観光地を巡るとともに、短い区間を設定し、より手軽に利用できるようにした。

 開設される5ルートは▽東京港循環▽両国~天王洲▽羽田~臨海部▽周遊(日本橋~吾妻橋)▽周遊(お台場~お台場)。東京港循環ルートは毎週金、土曜日運航し、料金は1区間500円。他のルートの開始時期やダイヤなどは5月以降、順次発表予定。

 乗船の予約はホームページ(https://www.suitown.jp/)や(電)03・6826・4802(平日午前10時~午後5時)で。