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【栃木雪崩1カ月】無線手放しは「一つの象徴」 登山家・野口健さん、認識の甘さ指摘 栃木

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【栃木雪崩1カ月】
無線手放しは「一つの象徴」 登山家・野口健さん、認識の甘さ指摘 栃木

雪崩の危険性について語り、事故による自粛ムードを批判する登山家の野口健さん=都内(楠城泰介撮影) 雪崩の危険性について語り、事故による自粛ムードを批判する登山家の野口健さん=都内(楠城泰介撮影)

 スキー場付近で登山講習中だった県立大田原高校の生徒ら8人が巻き込まれた那須町の雪崩事故は27日、発生から1カ月を迎えた。環境保護の教室で子供を連れて山を登ることもある登山家の野口健さん(43)は「人の子供を山に連れて行くのは恐怖。全く雪崩に対する危機感がなかった」と厳しく指摘する。ただ、冬山登山の中止検討など自粛ムードが広がることには懸念を抱いている。 (楠城泰介)

                    

 「無線で連絡がついたからといって8人が助かったわけではないが、責任者でありながら危機感がなかったことの一つの象徴だ」

 野口氏がこう指摘するのは、講習会本部とした旅館に待機していた県高等学校体育連盟登山専門部の猪瀬修一委員長(50)が無線機を手放していた時間があったからだ。旅館を本部としたことにも疑問を持ち、「本当に緊張していたら無線を手放さないし、旅館ではなく、見渡せる場所で訓練を見守る。(猪瀬氏は)絶対安全と言っていたが、本当にそう思っていたと思う」と認識の甘さに首をかしげるしかない。

◆「禁止」は逆効果

 雪崩が直撃した高校生らは、専門家や地元山岳関係者が雪崩の危険性が高いと指摘する「天狗の鼻」と呼ばれる岩の下付近でラッセル訓練を行い、犠牲となった。野口氏も明らかな危険地帯だとみる一方、自身の登山経験から登山家の心情を説明する。

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