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【夢を追う】鷹匠・石橋美里さん(1) 大事なことはタカが教えてくれた

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【夢を追う】
鷹匠・石橋美里さん(1) 大事なことはタカが教えてくれた

石橋美里さんと大きく羽を広げるタカ=16日午後、佐賀県武雄市(中村雅和撮影) 石橋美里さんと大きく羽を広げるタカ=16日午後、佐賀県武雄市(中村雅和撮影)

 子供のとき、初めて見たタカは力強く、抜群に格好良い存在でした。

 ところが、実際にヒナから飼ってみると、安全な飛び方や狩りの方法など、いろんなことを教えなければ、何もできない存在だと分かりました。知らないんです。ヒナから手間をかけて育て、調教したタカは、かわいい弟や妹のようなものですね。

 仕事としてコンスタントに鳥を飛ばすことは、簡単ではありません。鳥の体調や空腹の度合いによって、コンディションが大きく変わります。エサを与えすぎると、呼んでも戻らない。場合によっては、道に降りて、事故に巻き込まれてしまうこともあります。

 害鳥排除も相性があり、ショーに向く鳥もいれば、向かない鳥もいる。

 タカを休ませながら使うためにも、羽数をもっと増やしたいですね。

 種類によって飼い方や調教方法は千差万別です。だからこそ、面白いですね。もっとタカのことを知りたい、といろいろと工夫する毎日です。

 《周囲から「鷹匠(たかじょう)」と呼ばれることに、違和感を抱く》

 鷹匠とは、訓練した猛禽類を使って、狩猟をする人を指すと思います。

 子供のころから、周りの大人の人によく「鷹匠」と言われてきましたが、私は別にタカと狩りをしているわけじゃない。

 それに飼育や調教方法も自己流です。鷹匠の伝統を受け継いだわけではありません。

 私の仕事は、害鳥の排除とフライトショー、それに教育です。特に、教育には力を入れたいと思っている。

 タカたちとの活動で分かった自然のことや、動物のこと。どういう気持ちで私が生き物と向き合い、過ごしているかなどを、子供に知ってほしい。

 だから私は、自分のことを「鷹匠」ではなく、「鷹使い」だと思っています。

 命の大切さや、はかなさ、美しさ。私が感じる大事なことは全部、タカから教えてもらいました。今はそれを、タカを使って他の人に伝えようとしています。

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