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東北大新キャンパスに放射光施設建設へ 地盤や交通アクセス評価

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東北大新キャンパスに放射光施設建設へ 地盤や交通アクセス評価

 電磁波で物質の構造を原子レベルで解析できる「放射光施設」の東北への立地を目指す一般財団法人「光科学イノベーションセンター」(仙台市)は、13日の理事会で、「東北大青葉山新キャンパス」(同市)を建設地として採択した。今後、東北大に建設地利用の申し入れを行う。

 建設地を巡り、センターは11日、選定諮問委員会(福山秀敏委員長)から青葉山新キャンパスが最適地とする答申を受けていた。

 諮問委の審査では、宮城と青森両県の5カ所の候補地の中で、青葉山新キャンパスは平坦(へいたん)性や地盤強度の確保のほか、研究機関が集積し、交通アクセスが良いことなどが評価された。

 施設は平成30年度の着工、32年度の完成を目指しており、約300億円の建設費は国の予算と民間資金で賄う方針。センターは国に予算措置を働きかける一方、企業に出資を募っていく。四十数社が出資の意思を示しているという。

 国内の放射光施設は、理化学研究所などの「スプリング8」(兵庫県佐用町)など9カ所あるが、東北以北は空白地帯となっている。

 東北大の試算によると、設置後10年で生産誘発額約3200億円、雇用創出約1万4千人の経済波及効果が見込まれており、震災復興の面でも、期待が大きい。

 センターの高田昌樹理事長は「建設地が明確になったことは、計画実現に向けた大きなステップとなる。東北地域が一体となり、実現に向けて取り組んでいく」とコメントした。