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堺市、小中学校の洋式トイレ23%→60%超へ 政令市最低の普及率10年かけ整備

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堺市、小中学校の洋式トイレ23%→60%超へ 政令市最低の普及率10年かけ整備

 堺市教育委員会は今月から、市立小中学校トイレの和式便器を洋式に変える計画に着手した。洋式便器は家庭で一般的になり全国の小中学校で普及が進んでいるが、堺市は、全国の20政令市の中で群を抜いて低く、最低の23%。市教委は10年間で洋式トイレの比率を6割超にする方針だ。

 文部科学省は、昨年4月1日時点の全国の公立小中学校のトイレの状況を初めて調査したところ、洋式便器の普及率は43・3%だった。20政令市でみると、横浜市が72・6%と最も高く、次いで北九州市65・1%、川崎市55・1%と続き、大阪市は12位の39・7%で、大部分は40~30%台だ。19位の仙台市でも28・4%で、堺市は突出して低くなっている。

 文科省によると、全国の自治体で洋式化が進むのは、家庭のトイレの多くが洋式で、子供がふだん和式を使っていないためだ。普及率トップの横浜市教委によると、和式がいやで家に帰るまで我慢する子供もいたといい、平成29年度末には8割程度が洋式になる予定。だが、堺市では、多額の予算が伴う校舎・体育館の耐震改修や教室へのエアコン整備を優先したため、トイレの洋式化が遅れたという。

 堺市では中学校教室のエアコン整備はすでに終え、今年6月末までに小学校でも完了することから、今月からトイレ整備に着手。10年計画で老朽化したトイレを全面改修して洋式を増やすとともに、このほかのトイレについても5年計画で便器を交換する。ただし、「和式を求める声もある」として和式も残す。

 市立小学校93校、市立中学校43校のうち、それぞれ88校、42校で整備。計画完了後には、男子トイレで半数、女子トイレで6~8割程度が洋式になり、小中の洋式化率は6割を超える。

 新年度当初予算に設計費や工事費として1億5900万円を計上した。市教委の担当者は「洋式便器の整備で、子供たちが快適な学校生活を送れるようにしたい」としている。

 日本トイレ協会運営委員で、インターネットサイト「学校トイレ.com」を運営する村上八千世さんは「体に接触しない和式を求める子供もいるので、『和』と『洋』を選択できるようにするのが妥当だろう」と話している。(張英壽)