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山口・下関市長選の争点に浮上 市庁舎耐震化か建て替えか 中尾・前田両陣営「こちらが安上がり」

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山口・下関市長選の争点に浮上 市庁舎耐震化か建て替えか 中尾・前田両陣営「こちらが安上がり」

下関市長選の争点に浮上した市庁舎本館 下関市長選の争点に浮上した市庁舎本館

 任期満了に伴う下関市長選(12日投開票)の争点に、市庁舎のあり方が浮上している。築60年以上経過した本館について、現職で3選を目指す中尾友昭氏(67)が「耐震補強の上、継続使用」とすれば、新人の元市議、前田晋太郎氏(40)は「取り壊して小型庁舎を」と訴える。両陣営とも根拠の金額を示し、真っ向から対立している。(九州総局 大森貴弘)

 問題になっている市庁舎本館(南部町)は、昭和30年に建てられ、老朽化が進む。

 平成21年の市長選では、中尾氏は「建て替えを凍結し、庁舎に耐震補強を施す」との公約を掲げて初当選した。

 ただ、中尾氏は市長就任後、本館南側に新庁舎(9階建て)を建設した。これに公約違反との声も上がった。中尾氏は「(新庁舎は)あくまで増築であり、本館は約25億円かけて耐震工事し、継続使用する」と主張した。

 前田氏は、耐震工事を取りやめ、床面積で半分程度の小型庁舎を造る案を打ち出す。

 両陣営は、互いに数字で相手を“攻撃”する。

 中尾陣営は、市の試算を基に、「前田案」では解体に伴う仮庁舎リース料や、小型庁舎に入りきらない部署の賃貸料(50年分)などで、総額は44億円に膨らむと主張する。

 「せっかく25億円(の耐震工事)で新しくなるのに、何で今更壊すのか」

 前田陣営も反論する。

 前田氏を支援する市議が専門家に算出を依頼した。小型庁舎の建設費約13億円に加え、本館の解体費(2・6億円)や移転費(1億円)などで、総額17億円と弾いた。

 仮庁舎は新館の会議室や閉校になった小学校を活用し、職員数の減少で小型庁舎に全部署が収まるという前提だ。前田陣営は「44億円という額は、積算根拠を一つ一つみると、とてもアバウトだった」と批判する。

 市長選には、新人の元市議、松村正剛氏(63)も立候補している。陣営幹部は「小型庁舎の建設には反対だが、耐震化ありきでもない。本館は取り壊し、新庁舎と賃貸で収容することも考える」と述べた。

                  ◇

 ◇下関市長選(届け出順)

 松村 正剛 63 元市議   無新

 前田晋太郎 40 元市議   無新【自】

 中尾 友昭 67 元会社役員 無現〔2〕