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奈良公園周辺で減らぬシカ事故、1年で81頭 「車は速度落として」 

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奈良公園周辺で減らぬシカ事故、1年で81頭 「車は速度落として」 

 「奈良のシカ」の交通事故が後を絶たない。一般財団法人奈良の鹿愛護会(奈良市春日野町)がまとめた2016年版マップ(平成27年7月16日~28年7月15日調べ)によると、奈良公園周辺で131件の交通事故が発生し、81頭が死亡した。(インターンシップ生 寺脇加乃)

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 事故は朝夕の通勤時間帯が多く、年間では発情期の10、11月に増える。

 交通事故多発地帯のワースト1は県庁東交差点~福智院北交差点(約750メートル)で33件(17頭死亡)だった。交通量とシカの横断が多いことに加え、エサとなるドングリの木があることが要因と考えられる。ワースト2は県庁東交差点~東向交差点(約525メートル)で20件(10頭死亡)、大仏殿交差点~高畑町交差点(約630メートル)が18件(12頭死亡)でワースト3だった。

 事故防止策として、標識や看板設置のほか、交通事故があった際、自販機に搭載したカメラが記録したデータが鹿愛護会に提供される「鹿ちゃんカメラ」などがある。事故防止には官民双方が取り組んでいるが、劇的な事故減少には至っていない。鹿愛護会事務局長の吉岡豊さん(69)は「奈良公園は元来シカの生息地。車は速度を落とし、シカの横断を待ってやってほしい」とシカへの理解を呼びかけている。