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性犯罪被害者支援を新たに36医療施設に委嘱 埼玉県警

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性犯罪被害者支援を新たに36医療施設に委嘱 埼玉県警

 性犯罪被害者が支援を受けやすい環境をつくるため、県警は診察などに協力する「埼玉県被害者支援推進医療施設」に新たに36医療施設を委嘱、23日に委嘱式を行った。支援推進医療施設はこれで県内93となり、飯能署管内では初めて3施設が委嘱。県警犯罪被害者支援室は「医療機関が配慮してくれると分かれば、被害者が受診しやすくなる」と期待を込める。(宮野佳幸)

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 性犯罪被害者支援で県警は、平成25年に県産婦人科医会が推薦した66施設を支援推進医療施設に委嘱。閉院などのため昨年12月時点で57施設となっていた。同支援室によると、今回の追加委嘱後も小鹿野、児玉、行田、羽生、幸手の5署管内にはまだ委嘱施設がないという。

 性犯罪被害者の診察では一般的に、人前を通らずに医者の前に行けるなどの配慮がなされ、診察中も被害状況を何度も聞かれることによる精神的ダメージを避けるため、医者は警察官が持ってきた資料を踏まえて必要な点に限って話を聞く。支援推進医療施設が増えることで、こうした対応ができない病院が委託先を紹介したり、同施設が急患対応などで被害者を受け入れられないときも、別の委託先を紹介できるメリットがあるという。

 23日の委嘱式では、三田豪士警務部長から越谷市立病院の山本勉名誉院長に委嘱状と支援推進医療施設であることを示すプレートが手渡された。山本氏は「性犯罪は、女性にとって最も卑劣な犯罪。被害者の心と体に対する医療的なケアを強めていきたい」と話した。

 同支援室によると、性犯罪の被害件数は28年に強姦が57件、強制わいせつ事件が436件で、近年はほぼ横ばいで推移している。しかし、「届け出されていない件数が何倍もある」とみており、円谷庄二室長は「被害者が1件でも泣き寝入りしないようにしたい。被害届が提出され犯人が捕まり、被害が減ることを期待している」と述べた。