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コウノトリ欧州に6羽譲渡 豊岡・郷公園が契約締結 

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コウノトリ欧州に6羽譲渡 豊岡・郷公園が契約締結 

契約書に署名した山岸哲園長。コウノトリ6羽を欧州に譲渡する=豊岡市祥雲寺 契約書に署名した山岸哲園長。コウノトリ6羽を欧州に譲渡する=豊岡市祥雲寺

 特別天然記念物コウノトリの欧州での繁殖に向け、県立コウノトリの郷公園(豊岡市祥雲寺)は12日、ドイツの鳥類園と譲渡契約を締結した。同園から計6羽を送る。また、国内に50羽以上の繁殖可能個体が確認できたことで、今後、環境省の絶滅危惧分類のランク引き下げが期待できるとし、山岸哲園長は「深刻な危機から脱却しつつある」と話した。

 譲渡先は、ドイツ・ニーダーザクセン州にある世界最大級の鳥類施設「ヴァルスローデ世界鳥類園」で、すでに同園長名が記された契約書にこの日、山岸園長が署名した。

 郷公園によると、1~17歳のオス5羽と2歳のメス1羽を渡す。欧州各地の施設では現在オス5羽、メス10羽が飼育されており、バランスをとるとともに「血縁関係が薄い個体を現地側が選んだ」としている。

 日本のコウノトリの欧州への移送は東京・多摩動物公園が4度行っているが、県(郷公園)からは初。欧州側の譲渡要望に応えた。3~4月に実現予定だ。

 一方、郷公園は3歳以上の成熟個体を国内で52羽(今月1日現在)確認したと発表した。環境省レッドリストでコウノトリは最も厳しい状況の絶滅危惧IA類にあるが、5年程度50羽以上が続けば一段階低いランクに移る可能性が視野に入ってきたという。

 山岸園長は「初放鳥から12年。同じ酉年を迎えたが、野生復帰は息の長い取り組みだと再認識した。欧州でも繁殖が成功してほしい」と強調した。