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今年の神奈川県内10大ニュース 衝撃、歓喜…心震える

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今年の神奈川県内10大ニュース 衝撃、歓喜…心震える

 産経新聞社横浜総局が選んだ今年の県内10大ニュース。7月に発生した「相模原殺傷事件」など残虐な全国的にも大きい事件も含まれるが、「プロ野球・横浜DeNAベイスターズ初のクライマックスシリーズ(CS)進出」など明るい話題もあった。今年の「神奈川」を象徴するニュースを紹介する。

 ■相模原19人刺殺

 1位 相模原市の障害者施設「津久井やまゆり園」で7月26日未明、入所者19人が刺殺された事件は、その被害の大きさから「戦後最悪の大量殺人事件」とされ、関係機関の連携不足も露呈した。

 同市は2月、元職員の植松聖(さとし)容疑者(26)=殺人容疑で再逮捕、鑑定留置中=を精神保健福祉法に基づき、措置入院させたが、退院後の住所や動向を把握していなかった。これらを踏まえ厚生労働省の有識者検討チームは最終報告で都道府県知事らに退院後の患者に対する支援計画案の作成を求めるなど、再発防止に向けた取り組みが進む。県も防犯カメラの設置費用などを助成することを決定、危機管理体制を強化する考えだ。

 犯行現場となった施設は、横浜市内への仮移転が決定した。現在、施設建て替え計画の策定が進められている。

 ■甘利経済再生相が辞任

 2位 衆院神奈川13区選出で、重要閣僚の一人として安倍晋三内閣の中核にいた甘利明経済再生担当相が1月28日、大臣を辞任した。

 週刊文春が、甘利氏や甘利氏の事務所側が、千葉県内の建設会社と都市再生機構(UR)の間に生じた補償交渉の口利きの見返りに、建設会社関係者から現金を受け取ったなどと報じたことで、国会審議に支障をきたす恐れがあると判断した。当選11回の甘利氏は自民党県連会長を務めた“重鎮”で、県内政界にも大きな衝撃が走った。

 東京地検特捜部は口利きの見返りに報酬を受け取ることを禁じた、あっせん利得処罰法違反容疑で、建設会社やURを家宅捜索するなど強制捜査に乗り出し、現金授受の経緯について、甘利氏からも任意で事情を聴いた。5月末、甘利氏は嫌疑不十分で不起訴処分となり、政治活動を再開している。

 ■五輪野球会場にハマスタ

 3位 2020年東京五輪・パラリンピックで追加競技として復活した野球・ソフトボールのメイン会場として横浜スタジアムが12月、正式に承認され、「ハマスタ」が世界に発信されることとなった。また、全国の自治体が各国選手団の事前キャンプ地誘致を進める中、県内では、昨年、エリトリア選手団の事前キャンプ地に決まった小田原市・箱根町・大磯町に続き、横浜市・川崎市が英国、平塚市がリトアニアの事前キャンプ地に決まった。厚木市もニュージーランドのラグビー7人制女子チームと事前キャンプ実施に向けて話し合いを重ねている。

 事前キャンプ地に決まった各自治体は今後、宿泊施設の確保や競技施設改修に取り組み、県も「世界に開かれた神奈川」をアピールする絶好の機会として活用する方針。五輪に向け、本格始動の年となった。

 ■大口病院で患者連続殺人

 4位 横浜市神奈川区の「大口病院」で9月20日に死亡した男性患者(88)が界面活性剤による中毒死と判明。さらに同18日に死亡した男性患者(88)も界面活性剤による中毒死であったことが分かり、連続殺人事件へと発展した。

 県警神奈川署捜査本部は、2人が受けていた点滴に界面活性剤を含む消毒液が混入されたとみて捜査を続けている。また病院内にある未使用の点滴袋約10袋にも、小さな穴が開き、複数個から界面活性剤の成分が検出されていることから、患者を無差別に狙った疑いがあるとみている。

 ■DeNA初のCS進出

 5位 新たに就任したアレックス・ラミレス監督の下、長い低迷期からようやく抜け出した横浜DeNAベイスターズ。主砲の筒香嘉智選手ら若手の活躍で3位となり、球団初のCS進出を果たした。この快進撃に後押しされるように、横浜スタジアムの入場者数も過去最多の約193万人を記録した。

 一方、横浜一筋で25年間にわたって選手生活を歩み、「ハマの番長」の愛称で親しまれた三浦大輔投手が今季限りで現役を引退し、多くのファンから惜しまれた。

 ■箱根ロープウェイ全線再開

 6位 箱根山・大涌谷の火山活動で、「箱根ロープウェイ」の大涌谷-早雲山区間(約1・5キロ)の運行が7月26日に再開。昨年5月以来、約1年3カ月ぶりに全線開通し、地元の観光関係者や箱根ファンは喜びに沸いた。

 主要な観光ルートでもある箱根ロープウェイだが、昨年5月6日に全線運休。同10月30日に芦ノ湖側の桃源台-姥子、今年4月23日に姥子-大涌谷で運転を再開していた。

 7月の全線開通は、箱根観光の完全復活を印象づけ、観光客数は噴火前水準に迫る勢いで回復しつつある。

 ■老人ホーム転落死 元職員逮捕

 7位 川崎市の介護付き有料老人ホーム「Sアミーユ川崎幸町」で平成26年11~12月、入所者の男女3人が転落死していたことが発覚。今年2月15日、男性1人をベランダから投げ落として殺害したとして、県警が殺人容疑で元職員、今井隼人被告(24)=殺人罪で起訴=を逮捕し、残る2人も投げ落として殺害していたことが分かった。

 今井被告は転落死が発生したいずれのケースも当直勤務中で、「3人とも手がかかった」としている。県警は3人目が死亡するまで事件性を把握できず、初動捜査の遅れが指摘された。

 ■参院選与党系3議席

 8位 7月10日投開票の参院選の神奈川選挙区では、定数4に対して与党系3人が立候補するという激戦が繰り広げられたが、自民の三原じゅん子氏▽公明の三浦信祐氏▽民進の真山勇一氏▽無所属(のちに自民追加公認)の中西健治氏-が当選。同選挙区で初めて与党系が3議席を確保した。

 改選数が3から4に増えた同選挙区では、民進も真山氏と金子洋一氏の現職2人を擁立して挑んだが、与党の勢いを止めることができず、現職の複数候補を擁立した自民と民進の間で明暗が分かれた形となった。

 ■横浜で避難いじめ

 9位 東京電力福島第1原発事故で福島県から横浜市に自主避難した同市立中学1年の男子生徒(13)が転校直後の小2から名前に「菌」を付けられたり、「賠償金をもらっている」との言いがかりで、遊興費として計約150万円を負担するなどのいじめがあり、不登校になっていたことが11月に発覚した。

 両親は繰り返し相談したが、学校や市教育委員会などの対応は進まず、生徒側がいじめ防止対策推進法に基づく調査を申し入れ、市教委の第三者委員会が「いじめがあった」とする調査報告書をまとめた。

 ■葉山町議覚醒剤所持

 10位 前年の葉山町議選でトップ当選した細川慎一氏が今年2月16日、横浜市中区末吉町の路上で覚醒剤0・65グラムを所持していたとして県警に覚せい剤取締法違反の疑いで現行犯逮捕された。

 これを受けて同町議会は4月、細川氏の議員資格喪失を決定。その後、細川氏は県に異議申し立てを行い、県は町議会の決定を取り消し、細川氏は議員資格を回復した。すると、町議会が細川氏を除名とする懲罰動議を全会一致で可決し、細川氏は7月に再び失職。細川氏は除名処分について県に不服を申し立てたが、先日棄却された。