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滋賀県民の歌「知らない」6割超 歌碑移設、ホームページ掲載…浸透いまひとつ

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滋賀県民の歌「知らない」6割超 歌碑移設、ホームページ掲載…浸透いまひとつ

 県の公募によって作られた「県民の歌」の知名度が上がらず、県が頭を悩ませている。県の調査では、県民の6割以上が「知らない」と回答した。折しも来年は、琵琶湖を舞台としたご当地ソング「琵琶湖周航の歌」誕生から100年。全国的にも知名度の高い周航の歌にあやかろうと、県が開催するイベントで、周航の歌とあわせて県民の歌を歌う-などの取り組みを検討している。

 県民の歌は、県民の郷土愛の醸成や戦後復興などの成功に向けた意識の高揚を目的に、昭和29年に詞を公募し制定。比良山や琵琶湖などの県の美しい風景と希望に満ちた県民の未来を歌っている。

 県などが発行する「県民手帳」でも、県の“代表歌”として周航の歌と並列して掲載され、国体選手団結団壮行会などの行事や、各地の県人会の集まりなどで歌われている。

 しかし、知名度は周航の歌に遠く及ばず、平成11年に県民を対象に行った調査では、63%が県民の歌を「知らない」と回答。近年では調査は行われていないが、「必ずしも知名度は高いとはいえない」(県広報課)という。

 一方で、調査の中で「知っている」と答えた人の多くが、県民の歌について「いい歌である」「あまり歌われなくなって残念である」としており、12日の県議会本会議では三日月大造知事も「県民の歌も周航の歌も、どちらも県民のための大切な歌だ」と述べた。

 こうした状況を踏まえ、県は県民の歌を広く知ってもらおうとホームページに県民の歌の歌詞や楽譜を掲載。また、昨年の滋賀会館の解体の際には、県民の歌の歌碑を県民の目に入りやすい県庁前広場に移設した。

 さらに県民の歌のカセットテープの貸し出しも実施。ただ、件数は24年度が11件、25年度が7件、26年度は3件、27年度は4件と低調だ。

 来年は、周航の歌が誕生から100年を迎え、各地で記念イベントが開催されるなどの盛り上がりが予想される。県はこうした機会に県民の歌を周航の歌と合わせて紹介する取り組みを検討。三日月知事は「滋賀の原風景、県民のアイデンティティーを確認するためにも、県民の歌を今一度知ってもらい、聴いてもらえるような取り組みを考えたい」としている。