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フラワーパーク前に新駅 足利市・JR、五輪控え30年春開業へ 栃木

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フラワーパーク前に新駅 足利市・JR、五輪控え30年春開業へ 栃木

 人気の観光スポット「あしかがフラワーパーク」(足利市迫間町)の隣接地に、JR両毛線の新駅を設置する方向で、足利市とJR東日本が本格協議を始めた。同市が9日、明らかにした。年間150万人が訪れる同パーク周辺の交通渋滞対策と4年後の東京五輪をにらんだ観光振興が主な狙い。平成30年春の開業を目指す。

 県内のJR線で、地元の要望で設置される「請願駅」は昭和58年春に開業した東北線の自治医大駅以来。和泉聡市長は「少子高齢化で自治体の生き残りが課題となる中、JR両毛線の利用促進を図ることは市や周辺に波及効果がある」と期待を示す。

 同パークは千畳敷きの大フジ棚で知られ、昨年10月~今年9月末の入場者は150万人。世界遺産「日光の2社1寺」の年間240万人に次ぐ集客力を誇る。2年前、米CNN「世界の夢の旅行先」にも選ばれ、台湾やタイなどアジアを中心に伸び続ける外国人旅行客は年間12万人に上る。

 一方、交通渋滞は深刻。大フジの見頃となるゴールデンウイークは東北自動車道佐野藤岡インターチェンジから渋滞が数キロ続き、周辺の住民や企業から苦情が出ている。同パークは駐車場拡張やJR足利駅などからのバス運行を進め、足利市も周辺の道路整備などの対策に追われている。

 同パークを運営する足利フラワーリゾートの早川公一郎専務は「地域の人に迷惑を掛けており、新駅設置が渋滞解消につながると期待している。今後も年間を通じて多くの人が楽しめるような施設運営を目指したい」と新駅構想を歓迎。

 市とJR東日本は昨年から沿線活性化で協議を重ね、今年8月には連携協定を締結。その後の協議の中で新駅構想が浮上し、渋滞対策、観光振興に加え、市東部の開発なども狙い、市がJRに働き掛けていた。市の調査では同パーク利用者のうち、鉄道利用者は10%弱だった。

 JR側も外国人観光客の利用などを見込む。平成30年4~6月の3カ月間、県内で展開するJR東日本の大型観光キャンペーン「ディスティネーションキャンペーン」に開業を間に合わせたい意向だ。

 今後の課題は約15億円が見込まれる事業費。「請願駅」は通常、地元負担となるが、市は「連携協定もあり、JR側に一部負担を求めていく」考えだ。新駅の駅名や正式な設置場所も今後、協議する。JR東日本高崎支社は「検討中なのでコメントする段階ではない」としている。