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「いもち病」防除へ前進 つくばの農研機構が菌の遺伝子発見

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「いもち病」防除へ前進 つくばの農研機構が菌の遺伝子発見

 農業・食品産業技術総合研究機構(農研機構、つくば市観音台)が、稲の重要病害「いもち病」を引き起こすカビ「いもち病菌」から、感染の鍵となる遺伝子を発見した。茨城は全国有数の農業県で稲も重要品目の一つ。新たな遺伝子の発見が、農家を悩ますいもち病防除に役立つと期待されている。

 いもち病は海外では小麦への被害も広がっている。病気を防ぐため抵抗性品種や農薬が開発されたが、病気の変異などで効かなくなることがある。稲には感染しようとする病原菌に対し自己防御を活性化するメカニズムがあるが、いもち病菌が稲の防御システムを回避するメカニズムは分かっていなかった。

 農研機構などは、感染時に活性化する約200個の分泌タンパク質を作るいもち病菌の遺伝子から、特に活性化が著しい遺伝子に着目して解明に取り組み、稲の自己防御反応を抑制する遺伝子「RBF1」を発見。さらに、稲の細胞内に侵入したいもち病菌は、RBF1から作られたタンパク質を分泌して、稲の防御反応を抑制し、感染することを解明した。

 RBF1の働きを抑えれば、いもち病菌の感染を防ぐことができるため、農研機構などはタンパク質の生成条件の解明に取り組んでいる。