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鹿島神宮がクレカ発行 年会費とポイントを御船祭や文化財保護に充当

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鹿島神宮がクレカ発行 年会費とポイントを御船祭や文化財保護に充当

 鹿島神宮(鹿嶋市宮中)がクレジットカード「鹿島神宮カード」を発行する。1日から申し込みの受け付けを開始した。同神宮によると、神社がクレジットカードを発行するのは初めてという。年会費やたまったポイントは12年に1度行われる「御船祭(みふねまつり)」の費用や、文化財保護などの財源に充てられる。カードの利用が地域貢献につながるこの仕組み。果たして、その御利益は-。(鴨川一也)

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 カードの発行は三越伊勢丹グループのクレジットカード会社「エムアイカード」と提携して行う。一般カード(年会費5千円)とゴールドカード(同1万円)がある。一般カードは、通常のデザインと、鹿嶋市をPRする「かしま大使」を務める、歌手の相川七瀬さんがデザインしたカードの2種類ある。

 ゴールドカードと通常デザインの一般カードの表には「鹿島神宮」という文字とともに、社紋がデザインされており、縁起は良さそうだ。会員には入会翌年度以降、毎年、返礼品が贈られる。神職による境内の案内や宝物館への入場無料などの特典もある。同神宮でおはらいされてから利用者の手元に渡るという。

 そもそも、鹿島神宮がクレジットカードを発行することになったのはなぜか。

 御船祭は約1700年前から始まったとされる同神宮の式年大祭で、みこしを載せた御座船(ござふね)など約120隻の船団が同市と対岸の千葉県香取市を行き交う。平成26年に行った御船祭には、新たな社務所の建設費なども含め約20億円もの費用がかかった。

 一部を企業や個人からの寄付でまかなったが、今後も御船祭を続けていくためには、寄付を募るのは不可欠で、同神宮ではその方法を模索していた。一方のエムアイカード側も、地域の伝統行事の継承や文化財保護に貢献できる事業を行いたいと考えていた。両者の思惑は一致し、カード発行が決まった。

 「年会費やポイントが文化財のために使われるのはありがたい。会員の皆さまが鹿島の大神様との信頼が深まり、お力をいただけることは素晴らしいことです。期待しています」

 そう語るのは鹿島則良宮司。カード事務局の担当者は「クレジットカードを複数持っている人は多いと思うので、『車のガソリン代は鹿島神宮に寄付』などとうまく使い分けてもらえたらよいと思う。このような取り組みが他の神社にも広がり、祭りなど伝統文化の保護につながっていけばうれしい」と話していた。

 大みそかの31日~来年1月9日までの間、同神宮境内に特設カウンターを設け、申し込みを受け付ける。