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常総市民が災害時用タイムライン作成 一人一人が「避難のプロ」に

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常総市民が災害時用タイムライン作成 一人一人が「避難のプロ」に

 避難に必要な情報をどう集め、どのような行動をいつ取るか-。災害時の対応を時系列にまとめたタイムライン(防災行動計画)を住民一人一人が作る試みが常総市で始まった。昨年9月の水害を教訓に、いわば「自分の逃げ方」を身に付けてもらうのが狙い。来年2月までに住民版タイムラインをまとめ、全国の自治体などに情報発信する考えだ。

 住民の逃げ遅れゼロを目指す取り組みで、国や県、10市町でつくる「鬼怒川・小貝川下流域大規模氾濫に関する減災対策協議会」が、常総市根新田、若宮戸の両地区をモデル地区に選定。国土交通省下館河川事務所(筑西市)の職員や有識者らを交えた検討会を数回開催する。

 参加する住民が、居住域の地形や過去の洪水のケースなどを把握し、それぞれの生活環境に合わせたタイムラインを作る。

 先月下旬に開かれた根新田地区の検討会では、下館河川事務所の里村真吾所長が「家族構成や避難所までの距離に合わせてタイムラインを考え、“避難のプロ”になってほしい」と呼びかけ、参加した73世帯86人が水害のリスクを学んだ。

 地区内では携帯電話のショートメッセージサービス(SMS)を使った一斉送信システムを導入し、昨年の水害時は情報を共有して避難に役立てた。地区内で役員を務める鈴木孝八郎さん(74)は「タイムラインで予測できれば、早めに対応が取れる」と効果を期待する。住民をサポートする自治組織版タイムラインも作るという。

 モデル地区のもう一つ、若宮戸地区の検討会は71世帯80人が参加した。下館河川事務所によると、この取り組みを全国に発信するため、今年度中にマニュアルを作成する予定。(海老原由紀)