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長野県北部地震から2年…福島沖M7.4 自然災害の恐ろしさ再認識

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長野県北部地震から2年…福島沖M7.4 自然災害の恐ろしさ再認識

 最大震度6弱を記録した平成26年11月の県北部の地震発生から22日で2年を迎えた。くしくも同日朝、福島県沖で最大震度5弱の地震が起き、東北地方の沿岸を津波が襲った。県内でも佐久、諏訪両市などでも震度3を観測。顕著な被害はなかったが、突然牙をむく自然災害の恐ろしさを見せつけられた。県北部の地震被災地では復旧が進み、住民の暮らしも落ち着きを取り戻しているが、生活再建の途上にある人も少なくない。県や市町村による支援は続いている。

 2年前のマグニチュード(M)6・7の地震は、長野市の戸隠や鬼無里、小谷村中小谷、小川村高府で震度6弱、長野市箱清水や白馬村北城などで震度5強を観測した。県内で46人が重軽傷を負い、住宅256棟が全半壊した。白馬村では77棟の家屋が全半壊しながら、住民による迅速な安否確認と救助活動が奏功して死者をゼロに抑え「白馬の奇跡」と語られる。

 あれから2年のこの日朝、福島沖地震の発生をテレビのニュースで知った同村幹部は「ギョッとした」と肝を冷やしたという。

 県は発災間もない26年11月28日、被災地や被災者に対する復旧・復興方針を決定した。早急な生活再建に向けて住民らの安全・安心を最優先に、支援策をスピード感を持って示した。

 方針は、断たれたライフラインの復旧や被災者・産業復興支援などが柱だった。とりわけ大きなダメージを被った道路や水道、生活排水処理施設などの復旧は終えたが、被災地一帯のもろい地質もあり、今年度も治山や砂防施設の整備事業が継続されている。

 生活支援では、住宅を全半壊した被災者への支援金給付にあたって適用要件が厳しい国の制度の対象にならない地域もあり、適用外でも国制度並みの支援金が増額支給される県独自の制度が構築された。十分とは言えないまでも、被害状況に応じて手厚い援助を受けることが可能になった。

 県北安曇地方事務所に事務局を置く生活再建支援本部によると、これまでに128件の支援金給付申請があり、現在も被災市町村の窓口を通じて相談が寄せられているという。29年12月まで申請を受け付けており、同本部は「生活再建が決まっていない世帯の住宅建設や賃貸住宅の利用などの需要があり、申請は続くだろう。被災者に寄り添った対応に努める」と話す。

 今年8月1日には、発災直後に置かれた災害対策本部のうち、最後まで残っていた小谷村と県の災害本部がともに廃止され、一つの節目を迎えた。

 17世帯36人が応急仮設住宅や村外などに身を寄せる白馬村では25日、被災者向けの村営住宅が完成し、仮住まいが解消される。復旧、復興が名実ともに終わり、人々が以前の心豊かな日常生活を取り戻せるのは、まだ先のようだ。