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【キラリ甲信越】JR大月駅に登山客向けカフェバー 汗流して一息 旅の中継地

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【キラリ甲信越】
JR大月駅に登山客向けカフェバー 汗流して一息 旅の中継地

 JR中央線から富士急行大月線への乗り継ぎ地である大月駅は、東京圏と富士山の中継地点だ。その駅前商店街に富士山や大月市内の山の登山客を主要ターゲットとした、シャワールームを備えたカフェバー「AMAYADORI」(雨宿り)が14日にオープンした。駅の乗り継ぎ客を商店街に呼び込み地域に活気を取り戻そうという、オーナーの渡辺智美さん(29)の挑戦が始まった。(松田宗弘)

 ◆シャワールーム設置

 カフェバーはJR大月駅前から徒歩約2分、大月商店街の一角にある。店内は左がカウンター席、中央がテーブル席、右がソファ席、レジの奥がシャワールーム(男女各2室)だ。渡辺さんにシャワールームの設置のヒントをくれたのは駅前の大月市観光協会の女性スタッフたちだった。

 その一人、井上さち江さん(54)は「『汗を流せるところがほしい』という登山客が多いのに、駅の近くになくて困ってたんです。そう渡辺さんに話したら、『やってみます』ということに」と振り返った。

 ロシア人のご主人のセルゲイ・サフチェンコさん(23)と2年前に結婚。夫婦で帰郷したのが昨年春。実家所有の空き店舗で「何をしよう」と考えていた矢先のヒントだった。渡辺さんは、「シャワーの後に休憩や軽食がとれるカフェにしよう」と決めた。

 狙う客層は富士山と大月市内の山への登山客。「JRと富士急行の乗り継ぎ時間は1時間近くあるときもあるのでお店で一息ついてもらえれば」と渡辺さん。

 店内は観光情報などを調べたい外国人客のため、インターネットが無料でつなげるWi-Fi(ワイファイ)を整備。カウンターには席ごとにパソコンが使えるコンセントを配置した。

 ◆商店街の活性化にも

 ところが開店から1週間は、想定外の利用が多かった。近くのお年寄り、高校生やビジネスマンのほか、シャワールームは工事作業の人が使用。ハンバーガーのテークアウト、貸し切りパーティーの予約…。

 そこで、知名度を上げることが課題と考え、チラシ500枚を、観光案内所や資料館などに配布する。またネットでは、今ある外国人観光客向けのフェイスブックに加え広告を出す。

 乗り継ぎで駅に滞留する登山客が駅を出て、カフェバーに向かえば、空き店舗が目につく大月商店街の活性化にもつながる。

 近くでヨガ教室を経営する大久保千聖(ちさと)さん(29)は「カフェの出店はうれしいです。街が明るくなりますから」。渡辺さんは「カフェバーがきっかけで、新規開店が続き、駅からの人の流れができ、町と外国人客と交流できるようになれば」と夢を語る。

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 ■AMAYADORI 北欧風のカフェバー。店名は「気軽に立ち寄って一休みを」という思いでつけた。大人気のハンバーガー(630円)、コーヒー(380円)、地ビール(640円)。シャワールーム利用料は20分で500円から。営業は午前11時~午後9時。水曜定休。(電)0554・56・8281