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ため池保全の重要性再確認 和歌山市でフォーラム 豪雨や大規模地震、早期に対策必要

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ため池保全の重要性再確認 和歌山市でフォーラム 豪雨や大規模地震、早期に対策必要

 豪雨や大規模地震などで決壊し、周辺の住宅や公共施設に被害を与える懸念がある「ため池」についての理解を深めようと、20日、和歌山市内のホテルで「2016ため池フォーラムinわかやま」(県など主催)が開かれ、国や自治体の関係者らがため池の保全や維持管理の重要性を再確認した。

 農業用水の貯蓄のために使用されるため池は、県内に約5500カ所確認されており、多くは江戸時代につくられたとされる。雨水を一時的にためて洪水を防止したり、地域の憩いの場として活用されたりするが、近年は豪雨や地震などでため池が決壊し、周辺に被害をもたらすこともある。

 平成23年の東日本大震災では、福島県須賀川市の藤沼湖の堤防が決壊。約150万トンの水が濁流となって下流の集落を襲い、死者や行方不明者が出る惨事となった。また、県内でも同年の紀伊半島豪雨では、紀の川市の愛宕池や那智勝浦町の井鹿池が決壊するなどの被害が発生している。

 南海トラフ巨大地震が発生した場合、甚大な被害が想定されている県では、地震発生時に決壊の恐れのあるため池対策も喫緊の課題となっており、今回のフォーラムで今後の取り組みなどを協議することになった。

 フォーラムでは、冒頭、下宏副知事が「地震や豪雨はいつ起こるか分からない」とした上で、早期のため池対策の必要性を強調。また、関西大環境都市工学部の小林晃教授の基調講演も行われ、「高齢化などでため池を管理する人が減っている。住民にため池の意義を理解してもらうことが必要だ」などと指摘した。