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新潟県知事選 主要2候補の選対責任者に聞く

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新潟県知事選 主要2候補の選対責任者に聞く

 任期満了に伴う知事選は、あす16日に投開票される。いずれも無所属新人の前長岡市長、森民夫氏(67)=自民、公明推薦=と、医師で弁護士の米山隆一氏(49)=共産、自由、社民推薦=が激しく競り合い、予断を許さない展開となっている。両陣営の選挙対策責任者に手応えと選挙戦「ラストデー」に臨む構えを聞いた。

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 ◆原発再稼働「賛成ではない」

 □森民夫陣営・大野勉選対副本部長(元長岡市副市長)

 泉田裕彦知事が出馬を撤回したときに楽観ムードが漂ったのは事実だが、選挙戦に絶対なると信じていたので気の緩みはなかった。ただ、柏崎刈羽原発の再稼働(への県民の反応)がこれほど厳しいとは思わなかった。

 再稼働に対し、森氏は慎重論を掲げている。県民の安心、安全を築くことを第一とし、長岡市長時代には避難経路について積極的に取り組んできたことを、有権者にはもっと理解してもらわなければならない。

 賛成派、反対派だけでなく保留の人にも電話で働き掛けている。「再稼働に賛成ではない。高度な検証も必要だと言っている」と話すと、反対派から「賛成でないのなら投票する」という人も出てきている。

 県政には子育て、介護、経済などほかにも大事な課題が多く、幅広く訴えてきた。森氏は市長のときも市民目線でモノを見てきた。現場主義が、全国初のシステムとなった「子育ての駅」を生んだ。

 投票率は50%くらいで、市長選とダブル選の長岡市はもう少し上がるだろう。報道によると、森氏には若者の支持層が多いという傾向が出ているので、これがうまくはまれば投票率は上がった方がいい。ただ、再稼働に反対する高齢者が米山氏を支持する割合が高く、一概にはいえない。

 (陣営の)県議や市町村議のおかげで、知名度不足は解消されつつある。横一線なので一票でも多く取りたい。最後は人口の多い新潟市を中心に力を入れる。 (市川雄二)

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 ◆原発争点に対立軸を鮮明化

 □米山隆一陣営・森裕子選対本部長(参院議員)

 告示まで1週間を切った9月23日に出馬を表明し出遅れたものの、広い本県で1万2千枚のポスターを告示までに貼り終えるなど、短期間に選挙準備を進められたことは奇跡といえる。

 県内の各地区が夏の参院選で自主的な創意工夫で戦い、培った絆が生き、全県的に緩やかな連携を整えることができた。

 選挙戦は、準備の段階で(森民夫氏の)背中が見えない状態ではなかった。(野党の党首らが来県した)今月7日の街頭演説会を盛り上がりのポイントに据え、運動を計画的に広げることができた。

 原発の再稼働問題を最大の争点に据え、対立軸を鮮明にしたことが大きい。介護や医療、福祉の現場を知り尽くした米山氏の訴えは説得力を生んだ。民進党の参戦も心強かった。

 参院選と同じ轍(てつ)を踏みたくない自民党が組織戦を強め、新しい材料をどんどん提供してくれて、うれしい。二階俊博幹事長が経団連幹部との会合で「電力業界などオールニッポンで対抗を」と訴えたそうだが、これを機に「カネのために原発を動かそうとする中央政府、財界、原子力村」対「命と暮らしを守ろうとする新潟県民」という構図ができた。

 もし原発で事故が起きたら、産業振興もコメ作りも吹っ飛び、健康にも被害が及ぶ。泉田知事の悔しい思いを受けてやってきた。無党派層も重視し「県民の力を一つにすれば必ず勝てる。原発の再稼働は必ず止められる」と、最後まで訴える。(臼井慎太郎)