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田んぼの雑草はイトミミズで解決! 鳥取県農試、泥が発芽抑える

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田んぼの雑草はイトミミズで解決! 鳥取県農試、泥が発芽抑える

 水稲の有機栽培で一番やっかいな雑草。この対策にイトミミズが注目されており、鳥取県農業試験場(鳥取市橋本)が試験栽培し、農薬を使った場合とほぼ同レベルまで雑草が減らせることを確認した。方法は通常より早く田に水をはるだけで、同試験場では実用化に向け研究を加速する。

 除草の効果があるのは、イトミミズが水田の土の表面に作るフワフワ、トロトロした泥の層「トロトロ層」。体長5センチほどのイトミミズは水中にすみ、土中に頭部を入れて餌を泥ごと食べ、土の外の尾部から糞を排出する。これによりイトミミズの極細の体を通った微粒子が表面に堆積、トロトロ層になる。

 コナギ、イヌホタルイなど主な雑草の種子は長径が1ミリ以上あり、トロトロ層には含まれない。雑草の種子は水田で一定以上の深さの土中にあると発芽できず、トロトロ層が表面を覆うことで、発芽を抑えると考えられている。

 トロトロ層が雑草を減らすことは有機栽培の農家は経験的に知っており、同試験場では実証のため、昨年から試験栽培に着手。今年は通常通り5月に水はりをした田と、2カ月早め3月に水はりをした田を比較した。6月にいったん機械で除草。現在、5月の田は雑草が茂り、稲が黄色っぽいが、3月の田は雑草がほとんど見られず、稲が良好に生育している。

 同試験場では、2カ月早く水はりしたことでイトミミズが大量に増え、活動が活発化、5センチ程の厚いトロトロ層ができたため、雑草が激減したとみている。また、フワフワのトロトロ層があるおかげで、機械除草などの効果も高まったとしている。

 同試験場では今後、雑草対策に効果的なイトミミズの数や、イトミミズの効率的な増やし方、トロトロ層の形成法などを研究して実用化を図り、県内の水稲の有機栽培の拡大につなげたい考え。23日、同試験場で開く公開セミナーで、試験の成果を報告する。