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船舶契約問題 韓国側「仲裁判断履行を」 新潟県の存在強調、法的措置検討も

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船舶契約問題 韓国側「仲裁判断履行を」 新潟県の存在強調、法的措置検討も

 ロシアと新潟を結ぶ日本海横断航路計画で使うフェリーの契約トラブルをめぐり、売り主の韓国企業、ソドン・マリタイムのホン・ドンキュ社長(39)が21日、県庁で記者会見し、買い主のナフジェイ・パナマが仲裁判断で命じられた約1億6千万円の支払いについて、同社の親会社で県が筆頭株主の第三セクター、新潟国際海運(新潟市中央区)が応じなければ、法的措置も辞さない構えをみせた。

 ソドンは6年前に設立され、釜山市に本社を置く。資本金は10万ドル(約1千万円)で、ホン社長ら6人で船舶を売買している。

 会見でホン社長は「仲裁判断を素直に履行してほしい」と要求。パナマと昨年8月に契約した理由について「新潟県が関係しているからだ」と述べ、新潟国際海運に3億円を出資している県の存在を強調した。

 五十嵐純夫社長らパナマと同海運の役員は同じだと指摘した上で「県がコントロールし契約を決めたと考えている」と述べた。

 パナマは、フェリーは事前に試験運航ができず、購入後に速度不足が判明したため受け取りを拒否したとしている。試験運航についてホン社長は「拒否をしたわけではない」と述べ、乗用車の車検証に当たる「船級」が平成26年12月に失効しており、実施できなかったと説明。性能などの情報は事前に伝えたという。

 ソドンは100隻ほどの取引実績がある。子会社が破産手続きをし、親会社が契約で債務保証をしていないことを理由に支払い義務はないと主張する今回のようなケースは「聞いたことがない」と憤りを見せた。

 ソドンは仲裁判断後、パナマ側に支払いを2度求めたが、回答はないという。ホン社長は今後、法的措置を取る際に県も訴訟対象にするかは「弁護士と相談して決めたい」と述べるにとどめた。