産経ニュース

若い情熱、信州から発信 「全国農業青年交換大会」開幕

地方 地方

記事詳細

更新


若い情熱、信州から発信 「全国農業青年交換大会」開幕

 ■「リンゴ栽培数値化」など発表

 次代を担う20、30代の農業者ら約300人が一堂に会して交流を広げる「平成28年度全国農業青年交換大会」が20日、長野市を主会場に開幕した。同大会の県内開催は前身となる平成元年の第1回大会以降初めて。22日までの日程で研究成果の発表や交流会、先進地視察などを通じて新しい農業のあり方を探り、環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)や自然災害など“逆境”に立ち向かう若い情熱を信州から全国に発信する。

 「共鳴せよ熱き農業の血脈」をスローガンとする今大会は、県内の青年農業者ら約20人で構成する実行委員会と関東ブロック農村青少年(4H)クラブ連絡協議会、全国農業青年クラブ連絡協議会が主催した。従来の考え方にとらわれない若者がそれぞれの知識や技術を交換し合い、農業の担い手としての自信と誇りを培う。

 長野市内で行われた開会式では、大会長の会津宏樹全国農業青年クラブ連絡協議会長が「自然と向き合い、農業に真剣に取り組む情熱が日本の食を支える」と訴え、「どんな天災にも屈することのない熱い思いがこれからの日本農業の原動力になる」とする大会宣言を採択した。

 続く意見発表では、全国から選抜された5人が登壇した。その1人、伊那市でリンゴ栽培を行う伊藤剛史さんは、会計事務所に勤めた経験を生かして全てを数値化した合理的な農業経営を実践する。伊藤さんは「品種、販売ルートによって価格に大きな差があることが分かり、高い収益率を達成した。(新たなビジネスモデルが)成功したら広く果樹経営者に公開したい」と誓った。

 2日目以降は、県内や栃木、埼玉両県の先進農業法人や6次産業化の実践事例を視察するバスツアーを企画。県内ではワイナリーやレストランを展開するサンクゼール(飯綱町)や、世界に流通するリンゴ「ピンクレディー」のライセンス管理を行う日本ピンクレディー協会の中村隆宣会長が代表を務める安曇野ファミリー農産(安曇野市)などに参加者たちが足を運ぶ。

 山本裕之実行委員長(御代田町)は「かつて元気がないと言われた長野県の農業青年たちが、現在は熱く意欲的な農業経営に取り組んでいることを3日間の大会を通じて全国に知ってもらいたい」と意気込んだ。