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取水制限1週間、8ダム貯水量変わらず 群馬
利根川水系8ダムで16日から始まった10%の取水制限から1週間。23日午後6時現在の8ダムの貯水量は1億7349万トン、貯水率は37・6%と、制限開始時とほぼ同水準だ。
県は取水制限に先立つ14日に「渇水対策本部」を立ち上げたが、「この間の雨も貯水量回復につながらず、もみ合い状態にある」(船引忠雄県土地・水対策室長)という。
8ダムは、神奈川県を除く関東1都5県に水を供給するが、ダムの運営、管理は国土交通省関東地方整備局と水資源機構が担う。関東の水がめを任じても、県ができることは、県民に節水を呼びかけ、各機関との連絡調整にとどまるのが実情だ。
平成4年の全8ダム運用開始以降、取水制限は5回あるが、いずれも7~9月。この時期の制限は猛暑も予想される中、天候次第で厳しい状況もあり得る。
「貯水量が1億5千万トンを切れば制限を20%にするが、30%になれば各方面に大きな影響が出る。30%制限は20年前が最後で、われわれにも経験のない領域。改めて県民に節水の意識を訴えていくしかない」(船引室長)と担当者は梅雨空を見上げる毎日だ。