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【熊本地震】「先が見えない」食品生産に影響続く

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【熊本地震】
「先が見えない」食品生産に影響続く

一部の和菓子の製造を再開した「お菓子の香梅」の工場 一部の和菓子の製造を再開した「お菓子の香梅」の工場

 熊本地震は、熊本県の地場企業に影響をもたらした。県は製造、宿泊など3業種の被害は建物や設備といった直接的影響だけで8200億円に上ると推計する。発生から1カ月半が過ぎ、復旧は進んでいるが、食品関連の企業は仕込みから加工に至るラインが入り組み、再開に時間がかかっている。観光客激減の影響から「先が見えない」と心配する声も上がる。

 土産物として人気の名菓「誉の陣太鼓」を製造販売する「お菓子の香梅」(熊本市)は、西原村に構える工場の天井が崩れ、小豆を煮る釜が倒れた。

 一部を除き、今もほとんどの商品は製造できず、店舗の棚はさみしい状態が続く。陣太鼓の製造再開は7月初旬になる見通しという。副島英司副社長は「おいしいお菓子を早く届けられるよう努力したい」と話した。

 納豆や豆腐、こんにゃくを手掛ける食品メーカー「マルキン食品」(熊本市)も、本震で豆腐を作る阿蘇工場(西原村)の天井が崩落した。重さ数十トンもある機械が動き、配管もずれた。坂本秀文工場長(61)は「足を踏み入れる場もなく、がくぜんとした」と語った。

 納豆を作る宇土工場(宇土市)は5月下旬から製造を順次再開したが、阿蘇工場での豆腐の製造再開は6月中旬までかかる。同社の豆腐の愛好者からは「出荷はいつか」との声が寄せられている。

 高森町の山村酒造は、施設の壁が崩れたり、在庫の瓶が割れたりした。橋の崩落など道路網の寸断で、配送には余計な時間がかかる。さらに、宿泊施設や飲食店などの取引が多い阿蘇地区は地震後、観光客が減少した。山村弥太郎専務(40)は「打撃は大きく、先が見えないことが何より不安だ」と漏らした。