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原発事故避難区域6町村の児童・生徒数 震災前の6.6%、減少止まらず 福島

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原発事故避難区域6町村の児童・生徒数 震災前の6.6%、減少止まらず 福島

 東京電力福島第1原発事故で全域が避難指示区域となっている浪江、双葉、大熊、富岡、飯舘、葛尾の6町村の公立小中学校の児童・生徒数が事故前の6・6%まで激減していることが23日、産経新聞の調べで分かった。避難先の自治体に転校する子供も多く、児童・生徒の減少に歯止めがかからない状況だ。各自治体は避難指示解除に伴い学校再開を目指す考えだが、受け入れのための施設改修も迫られている。(大渡美咲)

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 原発事故で避難した県内12市町村にある35小学校の平成28年度の児童数は、2167人で事故前の22年度の27%にとどまった。中学校も18校で1375人、事故前の32%に減った。

 とりわけ、現在も全域が避難区域となっている浪江など6町村では、この割合がさらに低くなり、中学校で8・6%、小学校で5・5%となり、児童・生徒の減少が深刻化している。

 政府は来年3月までに、帰還困難区域を除いた避難指示解除準備区域と居住制限区域での避難指示解除を目指しており、それに伴って地元での学校再開について検討が始まっている。だが、放射線などの影響を懸念し、住民から延期を求める声も上がっている。

 このうち、飯舘村は来年3月の帰村と同時の学校再開方針を提案したが、保護者などから反対意見が相次いだ。結局、学校整備などに時間がかかるとして再開は1年延期され、30年4月となった。

 だが、今年3月に村の3小学校(現在は川俣町)を卒業した42人のうち、飯舘中(現在は福島市)に入学した生徒は半数の22人。20人は避難先などの中学校に進学した。また大熊町でも2小学校の卒業生のうち、同町の中学校に進学したのは9人にとどまった。

 現在、30校が避難先などで仮設校舎や他校に間借りして授業を行っているが、プレハブの仮設校舎は傷みが目立ち、水泳の授業ができないなど制約も多い。帰還に欠かせない避難元の小中学校の施設はこれまでの傷みに加え、耐震補強など多額の改修費もかさむことが想定され、各自治体にとって大きな課題となっている。