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コウノトリ「托卵」へ 今月産まれた5個は無精卵 福井

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コウノトリ「托卵」へ 今月産まれた5個は無精卵 福井

 県は28日、越前市白山地区で飼育している国の特別天然記念物、コウノトリのつがいが今月6~15日に産んだ卵5個が全て無精卵だったと発表した。産んだ卵が全て無精卵となったのは5年連続。県は現在、木製の擬卵を抱かせており、今後、兵庫県立コウノトリの郷公園(豊岡市)から他のつがいが産んだ有精卵3個を譲り受け、温めさせる「托卵」によるヒナ誕生を目指す方針。

 近く同公園に申し入れを行い、5月にも文化庁の許可と環境省の移送同意を得て托卵させる。6月中旬までに孵化(ふか)させたい考えで、ヒナ誕生が成功すれば平成26年以来2年ぶりになる。

 有精卵か無精卵かを調べる「検卵」がこの日午前に行われ、越前市中野町にある雄の「ふっくん」と雌の「さっちゃん」がいる飼育ケージの巣から5個の卵を取り出し、同公園の船越稔主任飼育員と県自然環境課職員2人が1個ずつ光を透過させて検査した。有精卵の場合は発達した血管の影が見られるが、全て確認できなかった。

 越前市白山公民館で記者会見した自然保護課の黒部一隆課長は「残念ながら無精卵」と伝えた。船越主任飼育員は「約130グラムと大きめで、殻の状態もよい」と説明。無精卵だった原因について「交尾時のペアの姿勢が悪いためではないか」などと述べた。県は無精卵の原因を詳細に分析し、対策を検討する。