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佐渡市長に現職破り新人・三浦氏 市民、現状に危機意識

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佐渡市長に現職破り新人・三浦氏 市民、現状に危機意識

 佐渡市の今後4年間の市政を旧真野町出身で元日刊スポーツ新聞社社長、三浦基裕氏(59)が担うことになった。10日に投開票された任期満了に伴う市長選は投票率が75・07%と過去最低で、通常なら手堅い組織票を持ち、現職の強みも生かせる甲斐元也氏(70)に有利に働く状況だった。にもかかわらず、行政経験がない新人の三浦氏が5400票余りの大差をつけて初当選を果たしたのは、人口減少に歯止めがかからず、先行きの不透明感が漂う佐渡の現状への市民の強い危機意識がもたらした結果といえそうだ。

 無所属同士の戦いを制して一夜明けた11日朝、三浦氏は佐渡市役所で市選挙管理委員会から当選証書を受け取った。報道陣に対し、「真正面から一つ一つの仕事にぶつかる。行政経験がないからと言い訳をするつもりは一切ない」と決意を示した上で「まずは職員の話を聞き、何を解決しなければならないか庁内を把握したい」と語った。

 同市では補助金の不正受給などの不祥事が相次ぎ、人口減対策とともに争点の一つになった。三浦氏は「勝因は分からない」としながらも、「市民はお客さま」との視点で行政の考え方を変えるという信念が伝わったとの見方を示した。

 市の課題として、地場産業の後継者難や医療介護の人手不足などを挙げ、「人づくりに行政の力をどれだけ優先的に充てられるかを考えたい」とした。

 市長選の投票率は前回選より0・99ポイント下回り、平成16年の合併で同市が発足して以降で最低。当日有権者数は4万8977人。甲斐氏の任期は17日までで、三浦氏は18日に初登庁する。

 選挙戦で、三浦氏は市民の視点に立った行財政改革を強く訴え、組織に頼らない「草の根」活動を展開。当選を決めた10日夜、同市中原の旅館で80人以上の支援者とともに万歳をして初当選の喜びを分かち合い「市民が佐渡島に危機感を抱いている。流れを変えなければとの思いが私に力を貸してくれた」と話した。

 一方、甲斐氏は1期4年の実績をアピールし、建設業を中心とする企業や県議らの支援を得たが、再選は果たせなかった。

 11日、本紙の取材に対し「やっと(政策の)芽が出てきたので成功させたかったが、私の実力不足。今後は一市民として佐渡の活性化のために頑張る」と語った。

 10日に投開票された市議選は前回選より2つ減となった22の定数を25人が争い、現職は3人が落選して18人のうち15人、元職2人、新人5人が当選した。