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「新甲州式低コスト果樹棚」誕生 帆柱にブドウ棚つり下げ設置 山梨

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「新甲州式低コスト果樹棚」誕生 帆柱にブドウ棚つり下げ設置 山梨

 ■他の果物への利用可能

 県が民間企業と開発を進めていたブドウ栽培用「新甲州式低コスト果樹棚」が甲州市塩山下塩後に完成し、現地で28日、JA関係者を集めた展示会が開かれた。

 新甲州式は既存のブドウ棚に比べて建設費が安く、支柱間隔が広いのが特徴。主要構造材に2種類の鉄鋼パイプを使い、棚を帆柱とワイヤでつる方法を取り入れた。

 県などによると、今回は10アールの果樹棚を建設し、費用は148万円。構造材費用は新甲州式の方がかかるものの、工期が短く、工賃が安く抑えられる。結果的に、従来の構造でつくるよりも、建設費が約30万円安くなる。

 また、従来の果樹棚の支柱間隔は約2・2メートルと狭いが、帆柱でつる方法では約4・5メートルと間隔が広くなり、棚下の雑草を刈る際、草刈り機の操作がしやすく、作業効率がアップする。

 従来の果樹棚は外周のコンクリート柱がブドウづるの絡まるワイヤを張る構造で、傾斜地や不整形な畑に適応し、耐久性も高い。だが、昭和37年の台風でブドウ棚が倒壊した際に多くの農家が導入。半世紀以上が経過し、更新時期を迎えている、さらに、ワイヤにかかる荷重を考慮したコンクリート柱の張力計算など、建設に必要な専門知識を持った技術者が減り、工賃もかさむことが課題だった。

 県では、新甲州式低コスト果樹棚が、仕様変更でキウイフルーツなどにも利用できるとして、今後普及に力を入れていく。