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人口増に有効? 都心駅看板で移住PRの“流山方式”広がる

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人口増に有効? 都心駅看板で移住PRの“流山方式”広がる

 昨年の転入超過数が2989人と、移住者を順調に呼び込む流山市は平成22年から「母になるなら、流山市。」というキャッチコピーなどを使った看板を、東京、新宿、渋谷など首都圏の主要駅に設置してきた。移住者増を目的にした駅看板設置の取り組みは当初は全国唯一だったとみられるが、現在では同市の躍進を見て“流山方式”を取る自治体が広がっている。四街道市も今月、「愛があるから、四街道市。」というコピーを用いた看板をJR東京駅と千葉駅に設置して追随を図っている。(山本浩輔)

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 流山市は、多い年には縦約1メートル、横約3メートルの看板を、首都圏の44駅に設置。制作費も含め、600万~900万円程度の予算を平成22年以降、毎年計上している。決して安くはなく、効果も目に見えにくいが、市マーケティング課は「知名度向上に効果がある」と説明する。「看板を見て即移住という人はいないが、流山を知ってもらうきっかけになっている」

 四街道市は今月上~中旬に初めて、縦約1メートル、横約1・5メートルの移住PRの看板をJR東京駅と千葉駅に1週間ずつ設置した。費用は各約8万円、制作費などを含めると計92万円ほどかかった。流山市によると、神奈川県横須賀市や関西の自治体でも、近年同様の取り組みが行われたという。

 四街道市は、流山市と同様に、大企業の立地が少なく、大きな税収源は住民税。このため、人口の減少は死活問題だ。市の担当者は「今年発表の国勢調査では人口増加率が県内4位だったが、大型団地の高齢化も進んでおり、予断を許さない状況」と話す。

 同市では、駅看板を含む一連のPR活動を公募。四街道の英語表記(Yotsukaido)に「ai(愛)」が入っているとして、都内の広告会社による「愛がある」というフレーズを用いた提案を採用した。市が手を入れて完成したキャッチコピー「愛があるから、四街道市。」は、流山市のコピーと言葉のリズムが似ている。担当者は「もちろん流山市に対抗しています」と、意識を隠さない。

 流山市と同じく、四街道市がターゲットとしているのは、25~39歳の若い子育て世代だ。担当者は「中学3年生まで医療費は無料で、小学校の学童保育も充実している。英検の受験料補助もある」と市の施策をアピールする。市は14日から、市内に移住して幸せになっていく母娘の動画もインターネット上で公開し、キャンペーンを進めている。

 都心からのアクセスが良い本県では、各自治体がさまざまな施策で人を呼び込もうとしている。どのように差異化を図るか、今後のPR戦略が見物だ。