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自転車トラブル防止に条例 大阪の自治体で制定の動き広がる

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自転車トラブル防止に条例 大阪の自治体で制定の動き広がる

 自転車が絡む事故が多発していることなどを受け、自転車の安全利用に関する条例を定める動きが大阪府内の自治体でも広がっている。堺、高槻、門真、寝屋川など9市ですでに施行。府内でも特に自転車利用者が多い門真市では、盗難などのトラブル防止に向けた規定も盛り込んだ。罰則はないものの、条例によって安全意識の向上と、事故やトラブルを未然に防ぐのが狙いだ。

 門真市では、自転車利用者の責務などを定めた「門真市自転車安全利用に関するマナー条例」を今年1月に施行した。

 平成22年の国勢調査によると、通学・通勤に自転車のみを利用する人の割合を示す「自転車分担率」は同市が34・2%と、府全体の20・9%を約13ポイントも上回るなど自転車利用者が多い。

 市域が東西約5キロ、南北約4キロと狭いうえ、山がなく、坂も少ない平坦(へいたん)な地形のためとみられるが、自転車が絡む交通事故が市内で発生する交通事故全体の約3割を占める。

 自転車盗が多いのも同市の特徴で、門真署によると、昨年1年間に市内で発生したひったくりなどの街頭犯罪1211件のうち、自転車盗は695件で約57%を占めた。

 こうした状況を改善するために定められたのが今回の条例だ。例えば、13歳未満の子供に対し、ヘルメットとレインコートを着用するよう保護者に求めるほか、自転車の盗難防止に努めることも盛り込む。市は具体策として、シリンダー錠の取り付けや二重ロックの実施を呼び掛けている。

 また、条例には「ひったくり防止カバーを着用するよう努めること」も明記。罰則規定はないものの、市の担当者は「条例によって自転車を安全に利用するだけでなく、事故やトラブル防止にもつなげられれば」と話している。

 府内では門真市を含め、堺、高槻、寝屋川、摂津、羽曳野、箕面、守口、池田の9市で自転車の安全に関する条例を制定している。

 寝屋川市では、安全講習を実施し、講習修了者には「自転車安全運転者証」を交付。高槻市では毎月15日を「自転車安全利用の日」と定め、高槻署と共同で市民向けの安全講習会などを実施しているほか、堺市では自転車利用者にヘルメットの着用や損害賠償保険への加入を求めている。

 こうした自転車条例を制定する動きは今後、府内でもさらに広がりそうだ。