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稲敷の女流浪曲師・国本はる乃さん、最年少20歳で一本立ち

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稲敷の女流浪曲師・国本はる乃さん、最年少20歳で一本立ち

 稲敷市在住の浪曲師、国本(本名・木村)はる乃さん(20)が9月に師匠、国本晴美さん(78)=千葉県成田市=の元を離れ、一本立ちする。浪曲界で最年少だが、芸歴は11年の腕前。「若い人にも浪曲を知ってほしい」-。今年、成人したての若き浪曲師は、晴美さんの息子で、今は亡き国本武春さんの「浪曲の世界にもスターがいないと駄目」との言葉を胸に、浪曲界を盛り上げようと意欲を燃やしている。(海老原由紀)

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 浪曲は三味線の伴奏に合わせて物語を展開する大衆芸能。明治初期に始まったとされ、浪花節とも呼ばれる。物語や登場人物の心情を歌詞にした「節(ふし)」の部分と、人物のせりふにあたる「啖呵(たんか)」とで構成される。

 はる乃さんが晴美さんに弟子入りしたのは9歳のときだ。晴美さんは父、悟さん(61)の知人だった。学校に通いながら週1日、2時間の稽古を続けた。

 この弟子入りをめぐってはちょっとした裏話がある。はる乃さんは三味線を習いにいったつもりだった。ところが晴美さんから「手が小さいから、歌から始めようか」と言われ、浪曲の台本を手渡されたという。最初はなかなか浪曲を好きになれなかったが、半年後、成田山新勝寺(千葉県成田市)で初舞台を踏み、才能の片鱗(へんりん)をのぞかせた。

 県立江戸崎総合高(稲敷市江戸崎)を卒業後は、都内にある浪曲専門の演芸場「木馬亭」で前座を務めている。舞台に上がる以外は掃除などの雑務や稽古、先輩浪曲師の手伝いをする日々だ。

 晴美さんは弟子のはる乃さんについて「節もきまっていて、これからが楽しみ。浪曲界を背負って立つ存在になってほしい」と期待する。

 昨年12月に55歳でこの世を去った先輩浪曲師の武春さんもまた、はる乃さんの良き理解者だった。生前、舞台で三味線の伴奏をしたり、アドバイスをしたりしてくれた。一本立ちする9月25日に木馬亭で開く「お披露目興行」のプログラム作りもしていたようだ。

 はる乃さんは言う。

 「国本の名に恥じないよう、そして武春師匠が空から見守っていると思い、笑われることがないように浪曲を演じたい」